ガウスの旅のブログ

学生時代から大の旅行好きで、日本中を旅して回りました。現在は岬と灯台、歴史的町並み等を巡りながら温泉を楽しんでいます。

佐渡島の旅(1)

2006年04月14日 | 旅行
金土日と3連休が取れたので、十数年ぶりに佐渡島に行って、岬と灯台巡りをすることにしたが、天気は思わしくなく、土曜日は晴れそうだけど、後は、曇りか雨の予報だ。
 フェリーで愛車ごと島に渡るつもりなので、新潟港9時20分発に間に合うように、早朝4時半に自宅を出立した。
 まず、500円払って、外環自動車道に乗り、大泉ジャンクションから関越自動車道へと乗り継いだ。平日の早朝のこととて、渋滞はなく、快適に北上していった。順調に上越国境は越えたものの、天気は思わしくなく雨が落ちてきた。新潟県側は一面の雪景色で、今年の大雪の影響で、かなりの積雪が残っている。
 そんな中、休憩も取らずにひたすら走り続けていくと、長岡市近くになって、ようやく田んぼの雪も消え、雨も上がってきた。
 8時前には新潟西インターで下りたものの、新潟市内の出勤ラッシュとぶつかり、思うように車が進まない。それでも、8時半前には佐渡汽船フェリーターミナルへ到着した。
 通常、佐渡島へ普通車を航送するには、フォレスターだと往復で28,260円かかるんだけど、特別の「春割きっぷ」だと往復15,000円と47%の割引になるんだ。最初は、航送せずに島でレンタカーを借りようかとも考えたけど、インターネットで調べたら割引料金があることを知ったので、決断した。
 渡航手続きをすませ、食堂で朝食を取ってから、9時20分発の「おおさど丸」に車ごと乗り込んだんだけど、平日の朝のこととて、空いていて、2等客室もガラガラだった。まだ、佐渡の旅行シーズンには早いようだ。
 しかし、天候は曇りで、風が強く、あまりデッキにいることは出来なかったので、新潟港内を航行しているときに写真を撮っただけで、船室に引きこもることとなった。だが、以前佐渡汽船に乗ったときより、船も大型化しているようで、1万1千トンの船体は、日本海の荒波にもあまり揺らぐことはなかった。100円で毛布を借りて、横になっていたんだけど、朝からの運転疲れを癒すことは出来たみたいだ。
 定刻通り、12時前に両津港に着岸したんだけど、まず、加茂湖を眺めながら、「両津郷土博物館」へ向かうことにした。一周する前に、佐渡の歴史や民俗、風土について予備知識を得ておきたかったからだ。
 次に、博物館で教えられて、昼食を取るために道の駅「芸能とトキの里」へ立ち寄り、展望大食堂へ入った。いかながも丼(1,000円)という珍しいメニューを注文したんだけど、美味しかった。ここからは加茂湖の展望も良くて、快適だ。食後は、併設されている「能楽館・能楽資料館」(700円)を見学したんだけど、ロボット仕掛けで、薪能「道成寺」を演じてくれた。世阿弥が流刑されたことにより、島内に能が広まったんだけど、現在でも能舞台がいくつも残され、演じられているところもあるようだ。前にある「本間家能舞台」も見学してから、時計回りでの佐渡島一周に出発した。
 まず、海岸線に出てから、南下して姫崎を目指したんだけど、ここには、現役最古の鉄造灯台があって、一度見てみたかったんだ。佐渡南東部は、あまり観光地化はされていないようで、道が悪い。県道から左折して、灯台へ至る道へ入ると一段と細くなり、車一台がやっと通れるくらいになった。それでも、なんとか先端へたどり着き、駐車場へ車を入れた。灯台へと至る小径には、各種の花が咲いていて、春らしさを感じさせるが、曇りがちで、風は少し冷たい。
 姫埼灯台は、1895年(明治28)12月10日に初点灯した当時のままの鉄造灯台で、歴史的文化財的価値が高いので、Aランクの保存灯台ともなり、「世界灯台100選」、「日本の灯台50選」にも選ばれている日本を代表する灯台なんだ。外観は、宇宙ロケットのような形をしていて、とてもユニークだ。まず、旧退息所を利用した資料館を見学してから、ろな角度から灯台を撮影した。

 姫埼灯台

 階段を下って、海を見てみたが、岩礁が発達していて、波が砕け散っている。遊歩道が崩壊していて、通行止めになっていたのは、残念だったが、海岸線の風景をカメラに収めてから引き返してきた。
 そこから、本の県道に復し、再び海岸線に沿って西方に走り出したが、野浦の集落に差し掛かると前方に白い灯台があるのを発見した。これが、城ヶ鼻灯台かと、接近してみようと思ったが、道路はその下をトンネルで潜っていて、灯台は断崖状にあり、登り口が見つからない。近所の人に聞いてみると、ずっと迂回して、集落の中のお地蔵さんの所から、徒歩で行けば灯台へ登れるとのこと。さっそくそちらへ車を回し、小径を歩くことにした。急勾配の坂を上っていくと、尾根道へ出て、そのまま進むとトンネルの上を通って、墓地へと至った。周辺には、きれいな海岸線が続いているのだが、雑木がじゃまをして、なかなか写真を撮れる場所がない。そうこうしている内に、先端にある城ヶ鼻灯台へとたどり着いた。いろいろな角度からシャッターを切り、木々の隙間から、海も撮影して、戻ってきた。
 車に戻って、再び西進していったが、海岸線の道路は、眺望が良くて、気持ちがよい。景色を楽しみながら走行している内に、前方に白亜の鴻ノ瀬鼻灯台が見えてきた。この灯台のある松ヶ崎は、本州に一番近い所とのことで、昔は佐渡島への玄関口となっていたとのことで、日蓮聖人もここから上陸したとか...。灯台周辺は、公園となっていて、そんなことを書いた碑も立っていた。
 この鴻ノ瀬鼻灯台は、高さが22mもある堂々としたもので、見栄えがする。砂浜海岸に建っているので、どの角度からも撮影でき、ぐるっと一周しながらシャッターを切っていった。この頃には天気もかなり回復していて、撮影条件は良くなってきていた。
 その後は、再び海岸線を走り出したが、ここから赤泊へ至る区間は、ほんとうに道が狭くて、曲がりくねったところもあって、走りづらい。断崖絶壁になって、海に落ち込んでいるようなところでは、慎重にハンドルを回していった。
 赤泊港は、昔から佐渡へ入口となっていたところで、現在でも寺泊との間に高速船が就航している。そんな歴史や民俗を訪ねるために、港の脇にある赤泊郷土資料館へ立ち寄ってみた。ここでは、「丹下左膳」の著者林不忘こと長谷川梅太郎のコーナーがあって、目を引いた。また、赤泊港の重要性やいろいろな奇祭があることを知って、興味深かった。
 見学後は、一路小木を目指し、今日の宿小木温泉「旅館 かもめ荘」へと至り、部屋に荷物を置き、一服してから浴場へと向かった。ここの温泉は男女別に分かれ、露天風呂も併設されているが、まだ寒いせいか露天風呂には入れなかった。内湯は大きめの岩風呂で、サウナもある。お湯は、源泉43.5℃のナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉(アルカリ性・低張性・高温泉)で、やや濁りがあり、気持ちよく入浴することが出来た。
 浴後部屋で休んでいたら、夕食は部屋に運ばれてきたが、二の膳まで付き、刺身(ヒラメ、甘エビ、ハマチ、カナガシラ等)、カニ足、カレイ煮付、肉鍋、ナガモ酢、デザート(イチゴ、オレンジ)と新鮮な海の幸が並べられて、1泊2食付9,600円(込込)の割には豪華だった。お酒も地元の銘酒「北雪」を冷やで2合頼み、美味しく飲みかつ食べた。
 食後は、明日の旅程を考えたり、横になって、テレビを見ていたらまどろんできたので、眠りに就いた。
続く


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