ガウスの旅のブログ

学生時代から大の旅行好きで、日本中を旅して回りました。現在は岬と灯台、歴史的町並み等を巡りながら温泉を楽しんでいます。

北陸の史跡巡りの旅①

2015年08月17日 | 旅行
 朝、6時に帰省していた愛知県の実家を出発して西に向かい、木曽川を濃尾大橋で渡って、岐阜県へと入ってきた。大垣市を経て、国道21号線に出て、さらに西進し、垂井町へと至った。
 ここで、国道を外れ、旧中山道に出て、垂井宿へと入ってきたものの天気はあまり良くない。程なくして道の正面に古風な建物が見えてきた。それが、旅籠「亀丸屋」で道はそこで枡形となって曲がっている。車を下りて近づいてみると東側2階には鉄砲窓、南側には格子があり、建物の前の案内板には、1178年(安永7)に建てられ、浪速講、文明講の指定宿とある。興味を持ったので、何回かカメラのシャッターを切った。少し、西へ行くと、南宮大社の大鳥居、油屋卯吉家跡、本龍寺と、とぎれとぎれに残る古い街並みとともに結構見所がある。特に、本龍寺(山門や元の書院の玄関は旧脇本陣からの移築)は興味深く、寺内にあった時雨庵は、松尾芭蕉ゆかりの地で、芭蕉が1691年(元禄4)にこの寺の住職を訪ね、冬籠して詠んだ句「作り木の 庭をいさめる 時雨かな」にちなんで建てられた物で、脇にその句碑が立っていた。意外なところで大好きな芭蕉の足跡に行き当たり、しばし感慨にふけっていた。そこから、少し行くと西の見付で、かの広重の浮世絵に描かれた場所だが、松並木はなくなっていた。
 次に目指したのは、関ヶ原古戦場で、国道21号線に復して、西に走っていった。ここは、天下分け目の合戦が行われたところで、徳川家康の勝利となったが、いたるところに武将の陣の跡や首塚、墓標などがあり、巡ってみると、当時の戦闘のすさまじさを追憶させてくれるのだ。まず、東軍の徳川家康の最初の本陣だった桃配山を見てから、最後の本陣の跡を見学した。次に、西軍の諸将の陣の跡を巡ることにし、北端にある石田三成が陣を敷いた笹尾山へと上ってみた。ここの頂上からは、とてもよく関ヶ原が見渡せる。徳川家康の本陣より好立地に見えた。次に少し南にある島津義弘の陣跡は、神明神社の裏になっていた。
 そこからさらに南西に向かうと天満山の麓に小西行長の陣跡があった。その南の山中に入っていくと宇喜多秀家の陣があるが、周辺は森の中といった感じだった。さらに山の奥へと入っていくと大谷刑部の墓があるが、戦に負けてこの地で自刃したといわれている。ここから、山を下ったところに大谷刑部の陣跡があり、そこからは小早川秀秋が陣した松尾山が見えると書いてあったが、あいにくの天気でかすんでいた。松尾山に上るのは大変そうなので、あきらめて東の首塚に行くことにした。関ヶ原駅近くの線路脇にあったが、戦場で死んだ武将の首を埋めたところだそうで、祠が立っていた。また、この辺りが東軍の井伊直政と松平忠吉の陣址だと看板が立っていた。次に西の首塚にもいってから関ヶ原を離れることにした。近くに「関ヶ原町歴史民俗資料館」があって、この合戦の模様を詳しく展示しているそうだが、あいにく月曜日は休館とのことでパスした。
 その後は、国道365号線を西へ向かい、県境を越えて滋賀県へと入っていった。次に向かったのは、姉川の古戦場(滋賀県湖北町)で、1570年(元亀元)に浅井・朝倉軍と織田・徳川軍との間で戦われたところだ。その中で、野村の姉川戦死者の碑やちはら公園の姉川古戦場跡の碑、三田村氏館跡、龍ヶ鼻陣所(茶臼山古墳)、遠藤直経の墓などを巡った。
 ついでに、近くに石田三成の出生地があるとのことなので行ってみることにした。そこには、石田三成の屋敷跡の碑と石田三成の像が立っていたが、関ヶ原の古戦場を見てきたばかりなので灌漑深いものがあった。
 それからは、国道365線に復して北上し、木之本で国道8号線に乗り換えて、さらに北進して、県境を越え、福井県へと入っていった。目指したのは、気比神宮(福井県敦賀市)だ。ここで、芭蕉は「奥の細道」の旅の途中、夜に参詣し、遊行上人の足跡を偲んでいる。この神社は、越前の一宮で、今でも森に囲まれ、荘厳な感じがした。芭蕉の句碑「なみだしくや 遊行の持てる 砂の露」(「奥の細道」掲載の句の初案)と芭蕉翁月五句の碑、芭蕉像が立ち並んであって、興味深くカメラに収めた。その後、金ヶ崎城跡の麓にある金ヶ埼宮にも立ち寄ってから、国道8号線を北上した。
 次に向かったのは、福井市内の佐内公園だ。ここは、芭蕉が「奥の細道」の旅で2泊した洞哉宅跡で、それを示す碑と「明月の 見所問ん 旅寝せむ」の句碑が並んで立っていた。その後二人は、連れだって敦賀に向かっている。公園内には、橋下佐内の銅像と啓発録の碑、橋下佐内の墓もあり、ついでに見学した。
 その後は、福井市内を走って、今日の宿である、「アパホテル福井片町」には、夕方5時頃に到着した。まず、温泉に入って、今日の汗を流したが、とても気持ちの良い湯だった。その後、館内で夕食を取り、部屋に戻って、テレビを見たり、明日のコースを考えたりしていた。そうする内にまどろんできたので、床に就いた。続く