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読んだ本の感想と旅行の日記を書いていきます。
後、その他なんかあれば・・・

90冊目:「拝金」

2012-09-23 17:52:29 | 
総評:★★★☆☆ ふつうの小説
面白い度:★★★☆☆ 普通
読みやすい度:★★★★☆ 特にひねった所もないので読みやすい
ためになる度:★★☆☆☆ あまりっちゃあまり
また読みたい度:★★☆☆☆ また読むのはいいかな


堀江さん5冊目。

堀江さんが2010年に書いた本で、初の小説として書いた本。

ボリューム的にはすぐ読み終えてしまった。

小説と銘打ってはいるが、内容としてはライブドアの興隆と衰退をテーマにした自叙伝的な感じだった。
小説の登場人物は、実在している人の名前をちょっとだけ変えただけなので、
実際の人物の推察は簡単である。

そんな中で、この小説はあくまでフィクションということにしているので、
フィクションという建前上書きたいことが書ける。
そんなんで実在の人物の名前に似せた登場人物について、
色々思うことだったりを書いているが、
ここは堀江さんのその人に対する本音が書かれていると思う。

堀江さんは小説のあくまでフィクションという前提を利用して、
本当に書きたいことを書いたんだろうなぁって思う。
なので、小説としては、言い回しとかがうまいとかそういったことはなく、
素人が書いた普通の小説って感じがする。


実際の現実と大きく違うのは、堀井健二と藤田優作という主人公と言える人物が二人いることだ。
藤田優作が会社を起こし、ライブドア級の成長を成し遂げ、一躍時の人となり、
球団買収とラジオ局買収をけしかけ、そして最後に逮捕されるというストーリーになるのだが、
これは堀江さんの実際の顛末そのままになっている。

堀井健二はその藤田優作のアドバイザーとして、資金を融通したり、会社を起こすヒントを与えたりして、
裏から藤田優作を操る黒幕となっている。
最終的に藤田優作がやったことは堀井健二がそもそも元から計画していたことっていうオチになっているが、
実際の堀江さんの人物をこの二人に振り分けたんじゃないかと思う。


しかし、ここで自分は疑問に思うことがあって、実際の人物をそのままフィクションに登場させていることから、
堀井健二のモデルは別にいるんじゃないかと自分としては思っている。
すなわち、藤田優作のモデルが堀江さんであり、堀井のような黒幕のモデルが別にいるんじゃないか?という懸念が生まれた。

そもそもライブドアの社長業を行いながら、次々と買収の計画を考え、さらに当時はメディアにも出ていて、
かなり忙しい生活を堀江さんはしていたと思うが、一人では、会社の経営をしながら戦略的に会社を買収、さらにメディアへの出演という難しいことはできないと思う。
なので、実際に、堀江さんのバックに何らかの黒幕が存在し、堀江さんに次々と矢継ぎ早に色々買収の
命令とかをして堀江さんを操っていた人がいたんじゃないかと思う。

まあそんな疑問が生まれた本でした。


あと、途中のパーティーで藤田優作が色々豪遊をして色んな女の子をお持ち帰りしていたというくだりがあった。
んで女の子にはランクがあり、それぞれ男の相手もランクがあり、
それぞれが話しかけたりできるヒエラルキーというものがあるということだった。
またここら辺のくだりでは若干下品ながら、生々しいセレブの人達の生活の一遍を知ることができた。
そんな豆知識的な「真実」も知ることができて、そこは色々面白かった。

堀江さんは表立っては出せないとっておきのネタをこの本にちりばめておいた。とあとがきに書いてある。
そこはある程度はこちらで推察することができたが、他にもまだあるかもしれない。

そんなフィクションとノンフィクションがちりばめられているちょっと変わった本でした。
コメント
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