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for today 科学に目を向けよう

「アートのお値段」だなんて、

是非知りたいわ。業界はどうなっているのでしょう。見逃すわけにはいかないと
急いで出かけ、 映画を見てきました。
ドキュメンタリータッチで、インタヴューに登場したのはオークション取引者・画家・美術評論家などで、映像のテンポは速い。

値段を誰が釣り上げている? オークションに寄せる投資家でした。値段の根拠はなんでしょう? これは珍しいと、希少性に目をつけて買える人が値段をつけて買い取ったからでしょう。黄金のトイレ・蝋人形の裸婦・ヒットラーの人形等と、グロテスクな物にさえアートとして、財のある人が購入していました。不動産と同じ投資対象になり、こぞって人が会場に集まるようです。

発掘されればしばらくその画家は生活が潤うようです。それも力のある良い画商に出合えば良い画家の人生だ、と生きているうちに言えるかもしれません。

聴覚障害のある高齢男性画家の作品に高額な値段が付きました。数千万ドルの値段でした。

彼の制作風景もあり、映画の最後に彼は歌っていました。
「貴方の作品は素晴らしい、人に幸せを与える」と言われて、その会場で感謝しているが、
ー実際は反対だよー とか、ひとり歌。

壁画ほどのキャンバスをオイルで塗りつくす根気の最中を見つめれば、世間で認められそうな情熱ということばが贈られそうだ。 けれど本人は執拗にただ向き合っているだけ。ベートーベンの音楽を流しながら、それも自分を失いそうなくらいたくさんの色と時間でストップ完成させた。作品が彼自身の創作の分身顔になる。 ひょっとしたら、作品を見る人が贈るしあわせとは裏腹に、製作者はそうでもない感覚に向き合っていたように、私には思える。

とても暖かく、幸せな心地を形になっていない色から受け取ったり、これは沼に植物が咲いているのだわ、とも感じさせる。

何かを感じさせ、何らかの価値を人が見出し、それに好き勝手な値段がつけられる。得たい人こそが集って値があがっていく。

公共の価値として美術館に飾られれば多くの人に見られる。そしてそれが更に画家を高めることにもつながる。ひとつの絵が転売で価値を生み出すことも、何年も発掘されずに御蔵に眠る作品もひょっとしたらあるかもしれない。 様々なジャンルの創作物も取り上げられなければ、無価値と人にみなされている。

もうひとつの希少性もあった。アフリカの女性が描いた絵の中の、母親の手のやさしさにバイアーが着目した。 地域特性があるのだろうと見ながら考えていた。 彼女が親やその昔から暮らしているうちに反映された様々な断片は、描くうちに幸せを希望するのが、現実を生きようとする(子育て中)の姿勢だと思う。 絵で表現表出された優しさは、厳しさと均衡を保ちながら描いているうちに昇華してきたように考えるのは、深読みだろうか。 

今や、複製工房の再現加工もあるし、ネットで作品が登場したりもする。 

さあて、「アートのお値段」を決めるのは、と投げかけられ、なんとしましょう。好いと感じたから好い、それが答え。お値段は、価値を見出した真価と懐具合とでもいいましょうか。

 









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