贾雨村は林如海の手紙を贾政に手渡し、贾政は妹の夫の推薦文を読み、朝廷に奏上を興し、金陵应天府知府の地位に就けるように働きかけた。
贾雨村は贾政に暇乞いをし、就任する吉日を選び、去った。
更に付け加え、林黛玉が邓岸で船に降りてから前もって荣国府の輿や篭を待たせていた。
黛玉はかつて母親が話したのを聞いていた。
外戚の祖母の家は人が本当に多くいて、しきたりもたくさんあり、複雑で全てにおいて神経を使い、ずっと気が抜けないそうだ。
駕籠や輿が繁華街を通ろうとすると、進むのに長い時間がかかり、町の北側の家の大きな門にある三つの頭を持った獣が、黛玉の眼中に予期せず入った。正面の上には大きな飾り板があり、板の上には「宇国府建造」と五つの大きな文字が書かれ、門の両側には大きな石の獅子が座っている。
三、四人の下僕が輿から降りる黛玉を支え、腕を引き寄せて居間の座るべき場所に通し、贾母の部屋にやってきた。