for today 科学に目を向けよう

短文


我是三四六岁 
(旅の相棒募っています 乙女)

トーハクの見もの

2020年11月08日 16時35分28秒 | 鑑賞
常設展では、入り口の右側にたいてい、珍しい物が展示されている。

今回は、中型とも呼べばいいだろうか、1メートルもなかったかもしれない仏像が、くりくりくせ毛の頭で、袈裟にはまるで漆でひいたかのような布の繊細な模様が木造(?)に綺麗に描かれていた。

2階の展示だっただろう、鮮やかな濃い赤の火消し半纏があった。金色の糸で袖の肩横方向に縄が立体的に縫い編み込まれ、フリンジが下がっていた。見事に美しい品で、これが火消しで粋に着るとしたら、どんなにか誇らしげだったに違いない。と、対面して説明を見ると、寄贈した所有者はカタカナ名夫人だったのには、興味が惹かれた。が、所有した経緯までは不明であった。

志村ふくみさんの着物は広重の横に展示され、パッチワーク風でその布布の繋がりが面白い。

琉球の水色の布に紅い色で描かれた紅型が
アイヌのコーナーにあったのも珍しいが、鮮やかで惹かれた。

人それぞれの興味深い品を見つけられ、まだまだ日本のお宝は健在だと感じていた。

「アートのお値段」だなんて、

2019年10月10日 20時22分33秒 | 鑑賞
是非知りたいわ。業界はどうなっているのでしょう。見逃すわけにはいかないと
急いで出かけ、 映画を見てきました。
ドキュメンタリータッチで、インタヴューに登場したのはオークション取引者・画家・美術評論家などで、映像のテンポは速い。

値段を誰が釣り上げている? オークションに寄せる投資家でした。値段の根拠はなんでしょう? これは珍しいと、希少性に目をつけて買える人が値段をつけて買い取ったからでしょう。黄金のトイレ・蝋人形の裸婦・ヒットラーの人形等と、グロテスクな物にさえアートとして、財のある人が購入していました。不動産と同じ投資対象になり、こぞって人が会場に集まるようです。

発掘されればしばらくその画家は生活が潤うようです。それも力のある良い画商に出合えば良い画家の人生だ、と生きているうちに言えるかもしれません。

聴覚障害のある高齢男性画家の作品に高額な値段が付きました。数千万ドルの値段でした。

彼の制作風景もあり、映画の最後に彼は歌っていました。
「貴方の作品は素晴らしい、人に幸せを与える」と言われて、その会場で感謝しているが、
ー実際は反対だよー とか、ひとり歌。

壁画ほどのキャンバスをオイルで塗りつくす根気の最中を見つめれば、世間で認められそうな情熱ということばが贈られそうだ。 けれど本人は執拗にただ向き合っているだけ。ベートーベンの音楽を流しながら、それも自分を失いそうなくらいたくさんの色と時間でストップ完成させた。作品が彼自身の創作の分身顔になる。 ひょっとしたら、作品を見る人が贈るしあわせとは裏腹に、製作者はそうでもない感覚に向き合っていたように、私には思える。

とても暖かく、幸せな心地を形になっていない色から受け取ったり、これは沼に植物が咲いているのだわ、とも感じさせる。

何かを感じさせ、何らかの価値を人が見出し、それに好き勝手な値段がつけられる。得たい人こそが集って値があがっていく。

公共の価値として美術館に飾られれば多くの人に見られる。そしてそれが更に画家を高めることにもつながる。ひとつの絵が転売で価値を生み出すことも、何年も発掘されずに御蔵に眠る作品もひょっとしたらあるかもしれない。 様々なジャンルの創作物も取り上げられなければ、無価値と人にみなされている。

もうひとつの希少性もあった。アフリカの女性が描いた絵の中の、母親の手のやさしさにバイアーが着目した。 地域特性があるのだろうと見ながら考えていた。 彼女が親やその昔から暮らしているうちに反映された様々な断片は、描くうちに幸せを希望するのが、現実を生きようとする(子育て中)の姿勢だと思う。 絵で表現表出された優しさは、厳しさと均衡を保ちながら描いているうちに昇華してきたように考えるのは、深読みだろうか。 

今や、複製工房の再現加工もあるし、ネットで作品が登場したりもする。 

さあて、「アートのお値段」を決めるのは、と投げかけられ、なんとしましょう。好いと感じたから好い、それが答え。お値段は、価値を見出した真価と懐具合とでもいいましょうか。

 









キングダム

2019年05月20日 09時39分04秒 | 鑑賞
久しぶりに映画を見て、それも中国王朝ドラマを日本人・日本語による現地撮影です。
楽しかった・力が入りました。
傷跡の化粧・アクション・中国人らしく見せる工夫など、見ている楽しみがありました。
いろいろな意味で、映画製作の力量が試され、上がったのではないでしょうか。

聞くは一時のお得

2019年04月25日 15時54分55秒 | 鑑賞

久しぶりにトーハクに出かけました。

出かけて気になった名前などをメモする時もあります。

今回は、陵王を能楽のコーナーで知りました。名前は聞いたことがあります。(帰宅してから調べるとドラマになっているのを知りました。)展示物の説明によると、美男子で、お面をつけたそうです。

墨絵の巻物展示では、「先徳図」とあり、その中のひとりの僧は、腕が切れて描かれていました。

初めての出会いで、近くで同じように見ていた方に何の気もなく「これ、すごいですね」と声をかけると、「雪舟の国宝にもありますよ」とその云われを教えてくれました。見かけたことはなかったけれど、まさか腕が切り落とされていたのには、気づきませんでした。ぼやっとみていたわけです。ひとりの時間には限度があります。

教えてくれた方に感謝です。(雪舟は明の時代に絵を学びに出かけ47歳から2年間滞在していたようです。10歳で出会った最高の師をもてるほどの力量というべきか!)

 

今回、禅宗のことが取り上げられ、私にわかったのは、如来と菩薩の違いぐらいです。そして大日如来の印の組み方は、左指を右手で握る組み方で、如来を守る菩薩は両手を横八の字のように印を組んでいました。そういえば、忍者ハットリくんや忍者は如来と同じような組み方で姿を消していたようだと、思い出していました。

それにしても宗派によっても如来と菩薩は変わるそうだとも、言っていました。