透明な気圏の中から

日々の生活の中で感じたこと、好きな作家についての思いなどを書いてみたいと思います。

百年記念塔を見る

2013-04-13 21:13:14 | 日記

曇り。最低気温1.1℃、最高気温8.3℃。

昨日、久しぶりにお仕事だった。休み時間、スクリーンに千鳥ヶ淵の満開の桜を映し出していたら、「花見ナウ」といって記念写真を撮る場面もあり、若さあふれる笑顔も満開だった。札幌では12日正午過ぎ、中心部の積雪が初めてなくなったそうだ。(12日付北海道新聞夕刊)

                       

                              《職場から百年記念塔を望む 15:03》

今日も積雪はなく、何かを探るようにゆっくりと春はやってきているようだ。「僕の前に道はない 僕の後ろに道はできる ああ、自然よ 父よ

僕を一人立ちさせた広大な父よ 僕から目を離さないで守る事をせよ 常に父の気魄を僕に充たせよ この遠い道程のため この遠い道程のため」(『道程』 現代日本の文学6 学研)

なんとなく、新学期が始まる4月に読みたくなる詩の一つだ。高村光太郎の「道程」は『道程』という詩集に編まれ、もともとは102行からなる長詩の最後の7行を独立させた作品だといわれている。『道程』は1914年10月に、その十年後の1924年4月には宮沢賢治が『春と修羅』を刊行している。 賢治も表現方法について心象スケッチというこだわりをもっていたようだが、光太郎も従来の詩の表現になじめず、新しい詩作を模索していたようだ。芸術を追及しようとする心は、果てしなくエネルギーの続く限り、ペンを置く日まで未知なる道を求めていくことなのかなと思った。

コメント
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