8月27日付の朝日新聞デジタルの医療サイト朝日新聞アピタルの記事で、「コロナは空気感染が主たる経路」という見出しが踊っていた。これは、今の政府のコロナ対策の基本的考えを根本的に打ち崩すもので、今のコロナ対策の肝がいかに間違っていたかを証明しているようなものである。
厚生労働省のウェブサイトでは、新型コロナの感染経路として、くしゃみなどで出る大きなしぶきを介した「飛沫(ひまつ)感染」や、ウイルスの付着した場所に触れた手で鼻や口を触ることによる「接触感染」が一般的と説明されている一方、WHOや米のCDCはそれぞれ、ウイルスを含んだエアロゾルの吸入についても、感染経路だと明記しているという。
エアロゾル感染を認めず、濃厚接触者だけを追いかけている愚かな国は日本だけのようである。濃厚接触者に該当しなければ、PCR検査もやってもらえない。最近、東京の新規感染者数が4000~5000程度にとどまり、増えていないのは、季節要因とともに、PCR検査数が増えていないので、当然といえば当然である。実際は、表に出る新規感染者数は氷山の一角で、実際の市中での感染者数ははるかに多いものと思われる。パラリンピックも強行し、人流は減っていないので、収束には程遠い状況が続くと思うが、自宅放置者が全国で10万人もいるというから驚きの一言である。どう見ても完全に医療崩壊を起こしていると思うが、政府は認めようとしないのはなぜであろうか?政府は後手後手の対策に終始しているが、病床不足の解消に真剣に取り組んで来ているとはお世辞にもいえない。コロナに感染しても入院もできず、自宅に放置され、何の医療も受けられないというのは異常そのものである。
コロナ感染の基本もわかっていないのは、政府にアドバイスする立場にある専門家の責任も大きい。尾身さんにしても、コロナ感染を真に理解しているとは思えない。保健所を主体とした感染研の利権確保にこだわっている限り、抜本的なコロナ対策はできないことが憂慮される。無能な政権の交代も必要だが、専門家と言われる人たちの人心一新も不可欠であるような気がする。
朝日新聞アピタル記事(8/27): https://www.asahi.com/articles/ASP8W6KSKP8WULBJ00H.html?iref=comtop_7_01
一月万冊の解説(8/31): https://youtu.be/BIG4PZd-3dI