那覇空港の国際線駐機場41番で、中華航空機(B737-800型機)の左第一エンジンより出火し機が炎上した事故で、続報が入り何となくではありますが、事故原因が絞られるようです。
新たに解った事実と思われる報道は・・・
①当該機は着陸前、既に燃料漏れが発生していた(パイロット発言でなく、会社発表)。※着陸前は誤情報と思われます
②管制との更新では、エンジン漏れという重大インシデントにも関わらず報告されていない。
③航空機停止後、乗客が普段通り頭上の荷物を下ろしている最中に爆発。
もし仮に、エンジン漏れを事前にパイロットが知っていた場合、まずトラブル内容を管制に報告。そして緊急車両(消防、救急)の手配、残燃料の放出を済ませた後、指示により着陸すると思われます。ですから、燃料漏れを知っていて、それでも管制に報告せず、知らん顔で着陸するなんて、考えられないのです。最悪の場合、着陸時の衝撃や摩擦で、一気に引火する事が容易に考えられますから。
それとも、中華航空側は、着陸の衝撃で燃料系統に異常が発生し、燃料漏れを起こした。着陸後だったので、報告はしていない。と言うのでしょうか?
乗客は本当に怖かったでしょうね。
着陸し、ベルトサインが消灯され自分の荷物を下ろそうとしていたら、左前方が爆発するのですから・・・一気に前方へ走ったとありますが、各ドアのCAからの指示が適切だったのか、それとも言葉が伝わらなかったのか?
不幸中の幸いは、乗客が航空機から降りる準備をしていた時に小さな爆発が起き、シューターで全員が脱出できた事です。これがもし着陸直後に起こったとしたら、どんな事になっていたか・・・
「あ~、良かった」でなく、機材の徹底検査、安全教育など、航空各社さんの安全に対する意識を今以上に持って頂きたいと思います。
<関連リンク>
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中華航空
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B-737型機(ウィキペディア)
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那覇国際空港
※記事投稿後の最新情報
中華航空機炎上、乗客・乗員165人無事 那覇空港 2007年08月20日13時36分
20日午前10時34分ごろ、那覇市の那覇空港駐機場で、台北発那覇行きの台湾・中華航空120便(ボーイング737―800型機)の主翼エンジン付近から出火、機体が炎上した。那覇市消防本部が消火に当たり、約1時間後に鎮火した。国土交通省によると、日本人23人を含む乗客157人、乗員8人は全員、脱出してけが人はなかった。同省航空・鉄道事故調査委員会は同日、調査官4人を現地に派遣した。
中華航空は「
エンジンから燃料漏れがあり、エンジンを停止させようとしているときに炎上し始めた」と説明しているという。
国交省などによると、事故機は午前8時15分に台北を出発し、同10時27分に那覇空港に着陸。駐機場41番スポットにつけたところで、エンジンから出火した。乗客らが非常脱出した直後に、機体が炎上したという。
消防車十数台が機体を取り囲んで消火に当たり、同11時37分に鎮火。機体は大部分が黒く焼けこげ、周辺には大量の消火剤がまかれた。事故直後から、午前11時まで滑走路が閉鎖された。
乗客のうち、気分が悪いと訴えた7歳の女児が病院に搬送された。また、整備士1人がけがをして手当てを受けているという。
那覇空港管制官によると、
飛行中の交信では特に異常を伝える連絡はなかったという。
乗客らによると、
飛行機が駐機場に止まり、みんなが荷物を取り出そうとしたとき、エンジン付近から出火した。乗客は一斉に機体前部の扉に殺到し、「早く開けろ」と怒鳴った。煙が入り込む機内に数分間ほど閉じこめられた後、脱出シューターで機外へ出たという。
事故機に乗っていた沖縄県豊見城市の中山賢さん(50)は、朝日新聞社の電話取材に対し、「死ぬかと思った。空港ビルに向かって走っている時に、背中ごしに『バババン、バババン、バババン』と3回ほど爆発する音が聞こえた」と話した。
那覇空港事務所などによると、乗客のうち86人が国際線ターミナル、71人が国内線ターミナルのVIPルームに待機中。一時は騒然とした雰囲気だったが、落ち着きを取り戻しつつあるという。
※以下は、最初のコメントです
本日(8/20)10時35分頃、那覇空港の国際線駐機場41番で、中華航空機(B737-800型機)の左第一エンジンより出火し機が炎上した。数名ケガをした様子だが、死亡者は出ていない模様。
報道された記事やTVなどのマスコミ報道を整理すると・・・
①10時28分頃、当該機は那覇空港へ着陸
②41番駐機場へ向け移動。その間にAPU(補助動力エンジン)始動?
③10時34分頃までに、41番駐機場へ到着
④同時刻、両エンジンをカットオフ(電源はAPU)?
⑤10時35分頃、ベルトサインが消え、乗客は機外へ(想像です)?
⑥同時刻、左第一エンジンより出火、爆発炎上。
炎上した航空機は、現在飛行している機材の中でも最新鋭と言われる機材。最新の技術、バックアップ、安全性を備えている。が、なぜ・・・?
国交省担当者の発言にもあるように、「こんな事故は聞いた事がない」。停止しているエンジンがどうして発火したのかが解らない。
無理矢理、事故原因を推理するならば・・・
①着陸時にオーバーヒート状態で、しかも燃料漏れがあった。
②APUの故障で、想像外の負荷がかかった。
③実は、エンジンを停止していなかった。
④地上係員が燃料補給する際、スパークし引火した。
⑤エンジンカットオフ状態で、エンジン再点火を試みた。
上記は、考えられない事ばかりを列記したもので、実際は絶対に起こるはずはありません。そのくらい今回の事故は衝撃的で、現時点でなぜ引火したのか特定する事が困難です。
今後の発表を待ちたいと思います。
那覇空港で中華航空機炎上、乗客157人は全員避難・無事
20日午前10時35分ごろ、那覇市の那覇空港で、台湾・台北発那覇行き中華航空(チャイナエアライン)120便(
ボーイング737―800型機)が着陸、駐機場に移動して停止後、左主翼下の
第1エンジンが爆発、機体が炎上した。
事故当時、日本人乗客18人を含む同便の乗客157人は全員、
脱出用装置を使用して避難し、無事だった。乗員8人も全員脱出したが、1人がけがをしているとの情報もあり、那覇市消防本部などが確認を急いでいる。
国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は同日、事故調査官3人を現地に派遣した。
国交省や、那覇空港事務所によると、同便は午前9時23分、台北を離陸し、同10時28分に那覇空港に着陸。管制官の指示を受けて空港北側にある第41番スポットに移動、駐機した直後にエンジンから出火したという。火はそのまま搭載燃料に引火したとみられ、機体全体が炎に包まれたという。エンジンのほか、胴体の大部分を焼き、約1時間後に鎮火した。
「同種の事故、聞いたことない」国交省 8月20日13時10分配信 産経新聞
「爆発が起きたのは大変残念だが、全員生存しており不幸中の幸い」。午前11時50分から始まった国土交通省の記者会見で、航空局の田村明比古・総務課長はこう述べ、犠牲者がいなかったことに安堵(あんど)の表情をみせた。
着陸後に機体が爆発するという衝撃的な事故。「同種の事故事例はこれまでにあったか」との質問に、田村課長は「
聞いたことがないですね」と同局の職員と顔を見合わせた。
幸い重いけが人はいないもよう。「乗客の脱出はどのように行われたのか」「中華航空側からの報告内容は」「けがをした乗員の国籍は」-。記者会見では矢継ぎ早に質問が飛んだが、田村課長は「確認します」と繰り返すだけ。国交省側も情報収集に苦慮している様子がうかがえた。
【会見やりとり】
国土交通省航空局・田村明比古総務課長の記者会見でのやりとりは次の通り
--乗客で取り残された人はいないのか
「いない。乗員も全員、安否は確認されている」
--脱出はどういう方法だったか
「緊急時のシューターで全員、脱出した」
--管制官とのやり取りで異常はなかったのか
「事故前の管制とのやり取りでは異常を示すものはなかった」
--爆発は飛行機が停止してからか、動いていたのか
「スポットに入った直後と聞いている」
--爆発前に、煙やにおいなどの異常はなかったのか
「なかったようだ」
--同種の事故事例は
「聞いたことない。確認する」
--空港の閉鎖は解除されたのか
「午前11時に一部を除き、解除された」
--原因について
「あえてコメントを差し控える。これから事故調が(調査に)入るので」
--乗員の行動は
「これから情報が入ってくるかもしれない。確認する」
--航空局としての受け止め方は
「爆発が起きたのは大変、残念だが、全員生存しており、不幸中の幸い」
<中華機炎上>那覇空港で「一体何が…」全国に衝撃 8月20日12時38分配信 毎日新聞
「ドーンという大きな音がした」「雷のようだった」――。20日午前、沖縄県那覇市の那覇空港で着陸後に爆発、炎上した中華航空120便。戸惑う空港関係者。幼児2人を含む乗客157人は、地上勤務員からの連絡で出火した機体から逃げ出して全員無事。取り残された乗員数人も救助された。お盆休み明けの月曜日。テレビの臨時ニュースが消火活動と黒焦げになった機体の無残な様子を伝えると、全国に衝撃が走った。
約300メートル離れたビル内で仕事をしていた男性会社員(50)は「10時半ごろ、ドーンと大きい音が1~2回した。窓の外を見たら空港の方から煙が上がっていた。何が起こったのかと事務所内が騒然とした」と話した。
空港の建物などを管理する「那覇空港ビルディング」の男性社員によると、事務所で約40人が仕事中、雷が落ちるような「ボーン」という音が聞こえ、数分後に再び同じような音がした。外を見ると、約300メートル先にある機体が激しく炎上しており、その後、利用客や報道から問い合わせが殺到し、職員全員で確認作業などに追われた。
空港内の飲食店に勤める女性(36)は「気づくとものすごい火が出ていて怖かった。煙も高く上がり、周りの飛行機に引火しないか心配だった」と話していた。
中華航空沖縄支店によると、午前10時40分過ぎ、空港にいる社員から「飛行機が大きく炎上している」と連絡が入った。連絡を受けた予約課の女性社員(30)は「空港のスタッフもパニック状態で、内容もよく分からなかった」。同支店にも「身内が乗っているはず」と乗客の安否確認の電話も多く、女性社員は全員の安全が確認される前、「『確認中です』と答えるしかないです」と話していた。
空港の警備員によると、脱出した乗客は空港内の国際線と国内線の出発ロビーにいるが、落ち着いた様子だという。
一方、炎上した機体の近くにある那覇空港検疫所支所の佐藤克美支所長(57)によると、「飛行機が着陸したので受け入れ準備をしていたところ、パチパチという雨のような音がした。窓の外を見たら飛行機から高さ1メートルぐらいの炎が上がっていた」という。機体に近づくと、乗客が次々と脱出しており、しばらくすると、窓から機長らしき制服姿の男性がロープで脱出したという。
※以下の記事は炎上直後の記事で、後の報道内容と一部食い違いがあります
<那覇空港>中華航空機が着陸炎上 8月20日11時11分配信 毎日新聞
20日午前10時半過ぎ、沖縄県那覇市の那覇空港駐機場で、台北発那覇行きの中華航空120便が炎上した。同機は、着陸後に乗客155人を降ろし、駐機場に移動したところで、炎上したとみられる。那覇消防本部が消火活動を進めている。逃げ遅れた乗務員3、4人がいるとの情報があり、沖縄県警などで確認を急いでいる。
国土交通省や警察庁などによると、左側の第2エンジン(訂正:第1エンジン)から出火したとみられる。同機は午前10時27分に着陸し、乗客全員を降ろした後、駐機場に移動中に31分ごろ炎上した。県警によると、乗客にけが人は出ていない。
中華航空によると、乗客155人のうち、日本人は18人。乗員は8人でうち日本人は1人。同機は、午前8時15分ごろ台北を発った。炎上した飛行機は、ボーイング737―800で、短中距離用の航空機で、全長は約39.5メートル、客室幅約3.5メートル。座席数は162席から189席。
◇左エンジン付近から炎上か
情報によると、同機はこの日午前10時45分に同空港に到着予定だった。乗客は着陸後に避難したというが、左右の主翼下にエンジンが各1機あり、エンジン周辺から出火し、オレンジ色の炎が激しく燃え上がったという。火が出たのは、左側のエンジン付近だったという情報もある。
国際線ターミナル前の駐機場で消火活動が行われたが、消防車が白い消化剤をまくものの、炎はなかなか収まらない。機体は進行方向に向かって左側にわずかにねじ曲がったような状態。乗客室や操縦席の上部には、火災によるものと見られる穴が無残に空いていた。前部の乗降用ドアからは緊急脱出のためのクッションが見えた。