Maker Faire Tokyo 2012で行ったプレゼンにおいてすでに発表済みですが(発表資料)、いよいよ2013年より、当工房はデジタル3Dによるパーツ製作に移行します。
最近話題のMaker Movementについての解説(たとえばこんなの)の中で、デジタル3Dによるものづくりのメリットは繰り返し熱く語られていますが、企業ではなく一個人が、複雑な形状の高精度のパーツを容易に作成することができるようになったのは画期的なことです。当工房でも、さっそくこの技術をとりいれます。代表的な機体の主要パーツをデジタル・データ化してダウンロード可能にするほか、3Dプリントサービスを利用して、成形パーツの頒布も行っていく計画です。
以下はプレゼン資料からの抜粋:
そして最新の状況:
MFT当日には間に合わなかったのですが、3Dプリントサービス大手の米Shapeways, Inc.に発注していたパーツの第一便がこのほど到着しました。
きっちり梱包されたカートンを開けると、パーツが緩衝材にくるまれてこんな感じで入っています:
個々のパーツアップ。これは超小型飛行体研究所のTB30用のギアハウジング:
こちらはフライング・クローラ用の基本パーツ一式:
以上のパーツはおそらく粉末焼結法で作成されていると思われますが、下の画像は同じパーツをあえて光造形法を指定して作成してみたもの:
粉末焼結法で作ったパーツは表面がざらざらしており、また材質的にはABSライクな感触ですが、光造形法で作ったパーツは表面が滑らかで、POMなどのエンプラに近い硬質な感触です。
プレゼン発表では、米国からの輸送となり納期がかかると説明しましたが、(装置の空き具合にもよるかと思われますが)今回のパーツの中には、発注のわずか3日後に届いたものもあります(UPSによる配送)。費用も、送料(日本向けは19.9US$)を別とすればかなり廉価で、気軽に使えるサービスと感じました。
この週末には、これらのパーツを実際に使用して機体を組み上げ、飛ばしてみる予定です。お楽しみに!