電影宣伝自由人

香港映画を中心にしたアジア映画のよもやま話などを紹介

著作権

2007-07-03 15:37:10 | Weblog
この前の400回記念のプレゼント応募者の方の中で、ある質問がありました。それは、私が以前、レスリー・チャンのDVD発売イベントの時にトークをした時に話したことで、「もしかするとレスリーのテレビで放送された音楽もののDVDが出るかも知れません。」という話があったが、その後どうなっているんでしょうか?、というご質問でした。
レスリー・チャンが出演した映画は、ほとんどがDVDやVCDといった形で発売されていますが、彼が出演したドラマや音楽番組のものは発売されていないものがほとんどです。
この前、某ビデオメーカーの担当と話をしていて、この話になりました。すると、出したいのは山々なのだが、香港で彼が歌ったものに関しての音楽の著作権がなかなかクリアーにならないと聞きました。これはテレビドラマが作られた当時は、テレビで放送することを基本にしているので、ソフト化の時は再度、権利関係を洗いなおします。最近はドラマもすぐにソフト化されていますが、これは制作前の段階でこれら全ての著作権関係をクリアーにしているから発売もたやすくなっております。でも、これはここ数年の話であり、昔の作品の中では、俳優事務所の問題で発売がだめになったり、音楽の権利がクリアーできなくて差し換えたりしているものもあります。
レスリー作品の場合は、本人が亡くなっていることで、その音楽著作権をクリアーにすることが難しくなってしまっていることが大きな問題点となっています。今後日本で発売される作品が出る場合、香港でこれらの音楽著作権がクリアーになったと考えたほうがいいのでしょう。
ということで、ご質問の話ですが、メーカーは出したい希望があっても、現在は音楽著作権の問題で出すことができない、というのがお答えとなります。

著作権といえば、今年の春の大きな話題の一つに、中国の遊園地のパクリ疑惑がありました。著作権に関してまだまだ認識の甘い中国ですが、これが是正されていくのには時間がかかるのではないかと思います。私も仕事の中でこれはしょっちゅう考えなければならない事項の一つです。