電影宣伝自由人

香港映画を中心にしたアジア映画のよもやま話などを紹介

上海ブルースその5

2006-12-04 16:15:29 | Weblog
『上海ブルース』をシネセゾン渋谷のレイトショーにかけることに対して、劇場側の窓口は、平野さんという当時副支配人だった人が担当しておりました。実はこの平野さんこそ、その9年後、キネカ大森の支配人となった時に、「キネカ大森をアジア映画専門館にしたいと思うんだけど、なにか協力していただけませんか?」と相談を受けた相手でありました。その後、テアトル池袋の支配人になった時も、劇場のテコ入れとして『ひとめ惚れ』や『忘れな草』の香港映画の話に乗ったのもこの方でした。その後、会社をやめ、現在は私と同業の宣伝・配給の会社を立ち上げてがんばっておりますが、こうやって香港映画とかかわりを持った人たちが、今もかすかに香港映画普及に努めてきた部分があります。
話を元に戻しますが、予算のない映画を宣伝するのは、すごく難しいです。なにせマスコミ向けの試写会も少ししか組めませんし、また、露出する記事も多くありません。いちばん困ったのは、劇場で販売するパンフレットです。ほとんど予算がないなかでどうするかということを考え、結局、1色の12Pほどの小さなパンフとなりました。私も今手元には1冊しか残っていませんが、当時200円で販売されたこのパンフは、世に買ってくれた人も多くなかったので、中古で探すにには苦労しますが、この前、新橋の古書市で1冊見かけましたが800円の値段になっていてびっくりしました。