福田ちえのときどき日記

日々の活動や雑感を掲載いたします。

宇都宮市議会 議員定数削減の議論

2010年01月10日 | オピニオン

◆宇都宮市議会で、議員定数削減の議論が行われています。
1月9日の下野新聞にも関連記事が掲載されました。

これまで何度となく懸案として持ち上がっており、現在も各会派で意見統一のための協議がなされているところです。


◆宇都宮市の現在の議員定数は50名。
宇都宮市民は約51万人なので、10,200人に議員が1人、
有権者は約35万人で、約7,000人に議員が1人という割合で選出されています。

他の基礎自治体の場合も議員は平均7,000~8,000人に一人ということで、一票の重さも平均的。

市民に身近な きめの細かい自治体議会を実現するためには議員数が多いに越したことはありませんが、昨今の財政面を考慮するとそれはとても難しい話です。


◆まずは「定数を減らすことで何を一番に改革しようとするのか」といった目的を明確に整理することが重要だと考えます。

経費節減を目的とするならば、議員報酬のカットや議会運営費の削減を行うといったやり方も併せて検討されるべきで、

今の、市民目線・市民感情ばかりを気にしての その場しのぎの点数稼ぎ的な定数減の理屈は、本当にいい結果を生むのか市民のためなのか は疑問ということで、私としては手放しで賛成はしていません。


◆自治体運営では首長(市長)の権力が圧倒的に強いわけですが、それに睨みをきかせ牽制するのが議会(特に反与党側)の役割。

また、さまざまな市民の意見を市政に反映させるため、主婦・子育て世代の代表やサラリーマンの代表など、いろいろな分野の市民が集まって議論しあうのが理想的ですし、そういったことで議会の活性化も図れるわけですから、議会改革の話題となるとすぐに定数削減が取りざたされるというのは少し情けない気もいたします。


◆ただし、市民感情・有権者の思いは… ということで、機会あるたびに皆さんのご意見をうかがっていますが、やはり「議員数の削減に取り組んでくれ」という方がほとんどです。

理由は、「こんな財政状態だから」とか「ろくな仕事しかしていない遊んでいる議員ばかりだから」といったところが多いでしょうか。


つい2年前まで普通の主婦だった私から言わせていただきますと、「議員の数と報酬を減らせ!」というところに市民の感情が集まるということはもっともであると感じます。

しかし実際、議員になってからは、非常に仕事が多いということが分かりました。
新人で不慣れであるということもありますが、真剣に入り込むほど際限なく広がって、いくらやっても時間が足りないという現実があります。
1年中毎日24時間、自分の時間がなくなるくらいに入り込める仕事です。

宇都宮市全体のことを考えていくという大きな眼と、
地域に密着して細かなことまで目が届くアリのような眼と、
私だけでなく他の議員も、その両方の眼を気にして持たないといけないと常に考えています。


◆定数削減は年内にも具体的な削減数を決定して結論を出すべき。
そして、あくまで個人的な考えですが、 数名減が妥当かな… といった私なりの考えもあります。

ただし、民主主義の本質を忘れて節操無く人気取りの議論に偏ることはくれぐれも避けなければならないと考えています。


◆また、私が併せて議論しなければいけないと思うのが、女性の議会参加を推し進めるための「クウォーター制の導入」です。

世界の潮流である同制度の導入は、近い将来日本も避けて通れない課題となるはずです。
老若男女すべての人が、差別されることなく尊重されるために、
志ある人が議会に参加することを阻む壁を取り除くためにも、
前向きに検討を行いたい問題です。


 「福田ちえ」ホームページ http://www.f-chie.jp

最新の画像もっと見る