福田ちえのときどき日記

日々の活動や雑感を掲載いたします。

自殺防止対策 の鍵は 職場でのストレス対策

2010年02月19日 | オピニオン
                   
                   悩みや不安・不満を相談できるひと いますか?


◆昨年の警察庁統計の結果発表が先月末にありました。
「交通事故死者数が昨年は5000人を切った」 という喜ばしいニュースと
「自殺者が12年連続で3万人を超えた」 といった痛ましいニュース。

交通事故死の方は、かつて年間1万人を切ることが目標といわれていた時期があったことを考えると、目を見張るような好実績です。
事故の未然防止のための交通安全教育や取り締まり、危険個所への設備や資材の設置がみごとに奏功したということでしょう。

しかし、もうひとつの 「自殺者が一向に減少しないこと」 は大いに憂うべき事態です。

◆知り合いの心療内科医から聴くところによると、心に病を抱えて受診を希望する方がここ数年かなりの勢いで増えているそうです。

診療の順番待ちが何十人とか、あるいは もう半年先までの予約まで入っているとかで、

「申しわけないが、受け入れ許容数を越えていて、泣く泣くお断りしている…。」

初めての方が初診を望んでも容易に受け入れられないほどの混雑ぶりが伺えます。

◆心の病の原因で1番にあげられるのが、なんといっても 仕事・職場関係。

過重労働 や 複雑な人間関係 といった 職場でのストレス、あるいは 雇用についての不安 が病気の原因になることが多いのは十分に知れ渡っていることです。

まじめに働く人々が仕事で心を病んで、最後には自殺にまで追いやられる…。
皆さんも きっと身近にそんな方をご存知ではないでしょうか。

◆自殺防止対策で問題になるのが、心療内科で治療を受けたり カウンセリングを行っても、
一時は良くなったと感じるものの、ストレスの要因となった職場環境が変わらない限り、心の病の根本的治癒は無いということ。

職場でのアシストを適切に行って、ナマの現場で解決していく。
そのための仕組みを整えていくことが、労務管理の分野での今の課題です。
「メンタルヘルス担当職」 あるいは 「メンタル相談室」 を置く企業も年々増えています。

「職場での心の健康」 が 自殺防止対策に大きく影響すると捉えて、
当事者や企業まかせにしないで、行政がさらに乗り込んだ 官業あげての メンタルヘルス・サポート を行う必要があると思います。


 「福田ちえ」ホームページ http://www.f-chie.jp 

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