昨日も日中に東北地方で大きな地震がありました。
幸い大きな被害は報じられていませんので何よりでしたが、揺れを感じた時刻の私は街頭宣伝活動の準備の最中であり、今日の街頭での訴えの題目に防災(地震)対策の充実をもと考えていた矢先でした。
加えて、一昨日・昨日と地震の備えについて書き込みさせていただいたこともあって、何かと心中穏やかではありませんでした。
さて、早いもので議員となって1年あまりが過ぎました。
おかげさまで、これまで5回の議会と様々な会合・集いへの参加、そして実に多くの方々との貴重な出会いを経験させていただきました。
市民の代表として望む議会活動は、その責任の重さを改めて実感し、緊張の連続です。
あれやこれやとやらなければならない事、やりたい事が日々うず高く積み上がり、時間がいくらあっても足りない、体が二つ欲しい・・・、そんな思いの毎日です。
納めていただいた限られた財源(血税)を、生活者の最大幸福を目指して最善の方法で再配分(政策として具現化)することが政治・行政の役割。
しかし、様々に生活する市民の皆さんの、政治・行政への要望・ニーズは実に多種多様です。
残念ながら全ての要望に応えられないことを身を持って知らされましたが、なんで?と首を傾げたくなる不要・不急な事務事業がまだまだ沢山あることも実感しました。
今や、国も、県も、そして市町村も、大きな借金を抱えていることは小さな子供でも知るところです。財政赤字はさながら雪だるまのように膨らみ続けています。
幸い今のところ宇都宮市は、深刻待ったなしの財政状況とはなっていませんが、ほぼ1年間の予算規模に匹敵する借金を抱えています。
夕張市の財政破綻、大阪府などをはじめとする地方自治体の財政悪化の報道が繰り返される中、「宇都宮市は大丈夫?」と訊ねられることが多くなりました。
市民の自治体財政への関心は日増しに大きくなっています。
財政が厳しいとは具体的にどういうことなのか。
どこまでいったら危険信号で、どうなったら安心・健全なのか。
対策としてどのような取り組みがなされているのか。
今後の見通しはどうなのか。
台所事情が厳しくても実施しなければならない事業は何か。
台所事情が厳しくて実施したくてもできない事業には何があるのか。
財政状況と併せて、優先順位が高いと判断して どの様な施策が他を押さえて早々に予算化(実施)されたのか、あるいはどんな施策が不要・不急として廃止されたのか等、市民に対して積極的に・分かりやすく情報を公開する取り組みが今後ますます必要になると考えています。
なんとなく・・・、多分大丈夫・・・、あったらいいなぁ、だったらいいなぁ・・・
そんな事業に借金を重ねてまで血税を垂れ流してきた時代とは決別する時を間違いなく迎えています。
この制度・事業は今絶対に必要だ!
そう言い切れるまで慎重な事前調査と合意を経たものしか実行に移されてはならない。施策のひとつひとつに納税者の顔を思い浮かべて、経営感覚(歳入と歳出、予算と決算)を養いながら。そして、意思決定者と実施者はその責任を最後まで持たされるよう。
おこがましくも、そんな当たり前の意識を、政治・行政に携わる者は改めて持つべきでしょう。
議会の大舞台は、やはり3月議会での翌年度予算の審議。
そして9月議会での前年度決算の審議。
特に予算審議では、翌年度に行われる幾千もの事務事業のほぼ全てが決せられてしまいます。
もちろん、1年間の税金の使われ方も決まってしまいます。
しかしながら、我々一介の議員には財政状況と全ての事務事業を正確に把握し判断するのは至難の業であることも思い知りました。
情報や素材があまりにも与えられなさ過ぎる。
市民にも分りづらいのですが、議員にも分りづらい。
問題の核心や本当の趣旨を知らされないまま、審議もそこそこに、さて採決に移ります・・・とやられ、釈然としない思いを何度も味わいました。
自らの第1の課題は、まず財政に強くなること、そして市の事務事業を細かく把握すること、と強く感じています。
今後は、本会議などの機会を捉えて、市民はもちろん議員にも、財政状況やあらゆる事務事業の成り立ちに関する情報を分りやすく容易に入手把握できるしくみの整備について働きかけていく予定です。
夕張市の破綻を機に制定された「自治体財政健全化法」。
地方自治体の財政運営の責任は当該自治体に負わせる(国は責任を負わない)といった内容です。
これまで国が護送船団方式で指揮をとってきた財政運営方式は大きく様変わりしようとしています。
地方が地方分権を叫ぶならば当然のことであるともいえます。
行政(執行部)をチェックする自治体議員にも当然重い責任が課せられます。
市民も議員も「まさかそんな事とは知らなかった・・・では済まされない」時代を迎えています。
「福田ちえ」ホームページ http://www.f-chie.jp