福田ちえのときどき日記

日々の活動や雑感を掲載いたします。

児童養護施設 普恵園の解散問題について

2007年10月12日 | 活動報告
宇都宮市睦町の児童養護施設(社会福祉法人)「普恵園」の解散問題をご存知でしょうか?

児童養護施設とは、親が亡くなったり病気したり離婚したり、あるいは虐待などの理由で保護者からの養護を受けられない1歳から18歳までの児童を養育する施設です。
ご存知ない方がイメージするならば、漫画タイガーマスクの「ちびっ子ハウス」や木村拓哉さん主人公のテレビドラマ「エンジン」の舞台となったあの家です。
栃木県内には、そんな子どもたちが現在約500人ほどいます。

「普恵園」は我が家からも車でほんの数分の所にあり、私の母が携わる貸衣装・記念写真の店が、ささやかながら子どもたちの思い出と成長の記録づくりをと、これまで七五三の行事などでお手伝いをさせていただいていた施設でもありました。

県内に10箇所ある児童養護施設の中でも規模が大きく、現在65人の子どもたちがそこを我が家として暮らす「普恵園」。
9月の末から繰り返し新聞でも取り上げられていましたが、運営母体の社会福祉法人よしみ会が、資金難などを理由に来年3月いっぱいで解散する方針を固め、県と協議に入っています。
あまりに突然の話です。社会福祉に携わる立場での無責任は絶対に回避していただきたいと願います。

施設の廃止には県の承認を受ける必要があり、また社会福祉法人の解散には所管する宇都宮市の許可が必要となります。
問題は先月から表面化していましたが、児童福祉行政や子育て支援にマイナスの影響が出ることは必至です。
私の所属する会派(民主市民連合議員会)からも市長宛の存続要望書を提出し、承継する法人の選定などによって施設が再建・存続する方策を早急に講じていただくよう要請しています。

宇都宮の中心部から養護施設が消えてしまうことで、短期間での利用(ショートステイ)といった急場需要への受け皿も大きく減退します。
また、施設を退所して社会に巣立った若者の生活相談や自立援助といったアフターケアの担い先も無くなってしまいます。

資金難といった理由の他に、経営する側と働く職員の不協和など内部のゴタゴタを指摘する風もあるようですが、入所している子どもたちの生活が万全に保証されることなく廃止の承認は行えません。

子どもたちは何処へ・・・。知らない土地の知らない施設?あるいは里親のところ?
親に見捨てられ、今度は施設に見捨てられるのか・・・。
恵まれない子どもを守る立場の者が、逆に子どもたちを翻弄しています。
帰る場所が無く、やっと探し辿りついた居場所であり我が家。
仲間とバラバラになったり学校が変ったりと、慣れ親しんだ環境が大きく変ることなく少しでも幸せに生活できる環境を確保してあげなければなりません。

明日午後2時から、宇都宮大学教育学部住環境まちづくり研究室や子ども人権情報ネットワークなどの団体共催で緊急集会があります。

今、子どもたちはどんなに不安で宙ぶらりんな思いでいるでしょう。
早くそれらを解消して安心させてあげたい。
普恵園の再建・存続に向けて微力ながらお手伝いしたいと思います。


 「福田ちえ」ホームページ http://www.f-chie.jp

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