島国ニッポンの山国から

地球温暖化、クルマ社会の諸問題、時評、街作り提言などを島国の中の四方を山で囲まれた山形盆地からのつぶやき

前回記事の回答

2012-04-07 00:16:40 | クルマ社会の問題
 最初の写真の八坂神社については祭礼が京都を代表する祭りとしてあまりにも有名な祇園祭であり、神仏混淆時代は牛頭天王を祭神としていた。
 牛頭天王は釈迦が説法した祇園精舎の守護神である。祇園精舎と聞けば、「祇園精舎の鐘の声」から始まる平家物語の冒頭のくだりを連想する人が多いと思われる。
 平家物語と聞けば、何と言っても平清盛の登場と権勢のことが連想される。
 そして平清盛の権勢が絶頂期の時に彼により大修築されたのが厳島神社であり、第三番目の写真である。
 その栄華を極めた平氏も清盛の死とともに権力基盤が傾き始め、滅亡へと向かう。

 さて、原発事故後も依然として衰えを見せないのが「クルマの渋滞」(四番目の写真)である。
 これは大量の化石燃料がまだ何とか供給可能だからである。
 クルマの大衆化により日本は本格的なクルマ社会を迎え、既に30年を経過した。
 このクルマの大衆化は工場での大量生産によりもたらされた。
 部品や関連物品を含めれば自動車関連産業の裾野はきわめて広大であり、大量生産のためには日本の原発列島化は避けられなく、54基をも数えるに至った。
 しかし、今なお大半のクルマは化石燃料により走っている。
 石油産業(二番目の写真)の主要なお得意先は「おクルマ様」であり、家庭の灯油は副次的な「おこぼれ」でしかない。だが、石油は国際情勢いかんで供給量に不安がある(ホルムズ海峡など)上に、将来の枯渇が懸念され、また地球温暖化の主力視されており、自動車業界も「脱石油」に懸命である。
 当然クルマ産業は「二酸化炭素を排出しないクルマ」としての「電気自動車」の開発と効率化、普及に力を入れている。むろん、電力の供給源を火力発電所に求めるのは矛盾するから、当然「原発推進」を国と電力業界に要望してきた。
 ところがフクシマの大事故が発生し、原発の増設どころか廃炉の傾向にある。
 そこで風力とか太陽光などの自然エネルギーによる発電ということになるが、たとえ琵琶湖の広さの土地に風車や太陽光パネルだらけにしたところで、旧盆の頃に電気自動車で帰省することなど困難になり、それゆえ高速道路が電気自動車で大渋滞することなどありえない時代が到来するであろう。
 まさに、隆盛を極めたクルマ社会は原発事故により衰退期を迎えようとしており、あたかも平家のごとしである。ただ春の夜の夢の如しと申すべきであろう。

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