島国ニッポンの山国から

地球温暖化、クルマ社会の諸問題、時評、街作り提言などを島国の中の四方を山で囲まれた山形盆地からのつぶやき

総論賛成、各論反対!「自然との共生」

2010-07-17 16:33:46 | 地球温暖化
 これぞ自然がいっぱいの「緑豊かな景観」。
 ところがこれを撮影した翌日には地肌むき出しの丸坊主。つまり、ここに“とこや”さんが入り、凄まじい音量のバリカンで一面の草花を刈り取ってしまったわけである。
 なぜなら、ここは中心市街地の一角で、確か約3年ほど前までは某社長氏の邸宅であった場所なのだが、会社経営の行き詰まりから個人宅も他の某会社に売却して一旦は更地にしたものの、その後の最初の土地利用がうまく行かないまま都心部の“自然園”が形成された次第である。
 だが、周囲の住民のほとんどはこの自然状態をいつくしんではいない。それどころか、蚊などの虫が繁殖するなどと早期の除草を現在の土地所有者に強く要望し続けていた。
 政治家やマスコミ、有識者なる人種はいとも簡単に「自然愛護」や「自然との共生」を口にする。これに対して住民たちもむろん総論としては反対しないどころか賛意を示す。
 でも、すぐ近くに“自然状態”が形成されると拒絶反応を示す。
 この拒絶反応は必ずしも近代人、現代人特有のものではない。
“草深い”という表現は都(みやこ)から遠く離れた遅れた地域を蔑視する奈良・平安のいにしえより多用されてきた表現である。
 ああ、またしても二酸化炭素の貴重な吸収源が失われたわけである。


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