「無料」を外国に倣う必要なし 高速道路無料化提唱者によれば、無料にすべき論拠として幾つか挙げられるうち、欧米諸国の高速道路のほとんどが無料であり、また、東名高速などはそもそも料金収入により債務を完済した時点で無料化すると決められていたから、いつまでも有料のままにしておくことは不当だということが無料化の大きな理由のようである。
後者については後日論じることとして、前者の欧米諸国の場合に関してであるが、高速道路の建設費において日本と欧米とでは格段の高低の差があることを無視して論じることはできない。
欧米の場合は土地が公有地が多いとか、私有地であっても地価が日本と比べてかなり安いから用地取得にかかる費用も低額で済むことが多いと思われ、また、欧米の場合は平原とかなだらかな丘陵が多いのに比して、日本の場合は地形が複雑で、山あり谷ありの地形が多い所に広い道路を建設することは技術的にも困難で、それだけでも費用はものすごく嵩むという事情がある。
つまり用地取得にかかる費用と工事にかかる費用の合計は欧米の場合と格段に高額になるので、ただ単に無料とするのには無理があると言える。
むろん、高速道路ばかりでなく、一般道路についても国や自治体の財政を逼迫させるほどに費用が嵩んでいるから、可能ならば一般道路についても有料にしてもおかしくないはずなのである。
◎写真 前回の記事で紹介した地図に記された道路のうち、手前が東北中央高速道、向こう側のアーチ橋が県道51号線。地峡のような狭隘な地帯に、この他2本の国道、2本の県道の計6本の幹線道路が併行している。
後者については後日論じることとして、前者の欧米諸国の場合に関してであるが、高速道路の建設費において日本と欧米とでは格段の高低の差があることを無視して論じることはできない。
欧米の場合は土地が公有地が多いとか、私有地であっても地価が日本と比べてかなり安いから用地取得にかかる費用も低額で済むことが多いと思われ、また、欧米の場合は平原とかなだらかな丘陵が多いのに比して、日本の場合は地形が複雑で、山あり谷ありの地形が多い所に広い道路を建設することは技術的にも困難で、それだけでも費用はものすごく嵩むという事情がある。
つまり用地取得にかかる費用と工事にかかる費用の合計は欧米の場合と格段に高額になるので、ただ単に無料とするのには無理があると言える。
むろん、高速道路ばかりでなく、一般道路についても国や自治体の財政を逼迫させるほどに費用が嵩んでいるから、可能ならば一般道路についても有料にしてもおかしくないはずなのである。
◎写真 前回の記事で紹介した地図に記された道路のうち、手前が東北中央高速道、向こう側のアーチ橋が県道51号線。地峡のような狭隘な地帯に、この他2本の国道、2本の県道の計6本の幹線道路が併行している。