とんねるず主義+

クラシック喜劇研究家/バディ映画愛好家/ライターの いいをじゅんこのブログ 

野球とサッカー

2009年02月21日 19時30分14秒 | ワンフー日記
千葉ロッテマリーンズを応援するブログ「マリンブルーの風」さんの、田中良平投手にかんする記事で、『メジャーリーグ2』のタカさんにふれてくださっているのを偶然発見しました。
田中投手は今季オリオールズとマイナー契約を結び、メジャーリーガーを目指してはばたきます。応援しましょう!

スポーツとショービジネスの世界との距離が近いのは、日本よりもアメリカのほうが歴史は長いと思います。なんといってもジョー・ディマジオがマリリン・モンローと結婚していたのですからね~

日本でも、むかしは芸能人運動会や芸能人歌合戦などで、プロのスポーツ選手と歌手とが交流する場はよくありました。
が、お笑いの世界とスポーツ界をいっきに近づけたのは、やはりとんねるずだったんじゃないかな~と思います。

「みなさんのおかげです」のコントに当時巨人の選手だったクロマティが出演したり、野茂さんがモジ茂として全身タイツで出てくれたりしたときの衝撃は、みなさんご記憶でしょう(笑)。

それもこれもやはり、タカさんとノリさんがそれぞれスポーツマンであり、タカさんがスポーツオタクであり、さらに、とんねるずの芸風が運動部の部室のノリだった・・・そういった理由からではないかと思います。

どんなにすごいスポーツ選手だって、結局原点は学校の部活ですものね。
そこに、とんねるずとスポーツ選手との深い共感がうまれるのかもしれません。

70年代後半から80年代といえば、漫画・アニメの世界はスポ根モノの全盛期。ドカベン、あぶさん、アストロ球団、巨人の星などなどなど、野球漫画はめちゃくちゃ多かった。

やがてキャプテン翼が登場、サッカーにまるでなじみのなかったわたしでさえも、この漫画を通じて、ワールドカップが4年に一度開催されていることや、世界中にクラブチームなるものがあるんだってことを学びました。

この時代の少年少女にとっては、実際に活躍するスポーツ選手はもちろんのこと、こういった漫画の登場人物たちもまたヒーローでした。

この時代は、現在ほどスポーツへの嗜好が多様化していなかったし、オリンピック以外の世界選手権などがショーアップして放送されたりすることも、それほどなかった。だから一般的には、やはり「野球」と「サッカー」が、スポーツの代表格でした。

そして、とんねるずデビュー。

「高卒」、「野球部とサッカー部出身」のプロフィールを強力にプッシュするアニキたちが、お笑い界に彗星のごとくあらわれた。

芸能人運動会で、なみいるアイドルたちをおしのけて優勝しちゃったりするくらい、ノリさんは運動神経にすぐれていた。
タカさんは、格闘技からスキージャンプまで、ありとあらゆるスポーツを見まくり克明に記憶し論じることができた。

ここに、お笑い界とスポーツ界が、対等な立場で支えあえる土壌が、芸能界に生まれたんではないでしょうか。

タカさんが元野球部、ノリさんが元サッカー部。
この "担当" のわかれかたも、また絶妙なものがあるというか、奇跡的な偶然を感じるわけなんですよ。

野球とは、物語です。長篇小説のような物語性があります。一回一回とプレイを積み重ねてゆくなかで、打順のめぐりや、投手とバッターの勝負など、因果律と偶然が微妙にかさなりあって、九回裏ツーアウトのクライマックスへとむかってゆく。

いっぽう、サッカーとは、詩です。前後半それぞれ45分という自由な時間のなかで、選手たちのひらめき、創造性が生み出すわずかな得点が勝敗を決する。常に動き続けるゲームの中で、理屈を超えたあざやかなプレーが観衆を忘我の境地に陥れる。

このような特徴は、石橋貴明、木梨憲武それぞれの芸風に絶妙にマッチしていると思いませんか!?
だからこそ、いまでも彼らは、「スポーツ王は俺だ!」のような番組を続けることができるのでしょう。

最近の中堅・若手芸人さんの中にも、運動部出身者は大勢いますが、やっていたスポーツが芸風やキャラクターにまで深く反映している芸人さんって、あまりみあたらないような気がします。
もちろん、無理にそうする必要はぜんっぜんありませんよ。
ただひとつ言えることは・・・
とんねるずの「野球 x サッカー」コンビネーションは、あまりにも絶妙、あまりにも奇跡!

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