とんねるず主義+

クラシック喜劇研究家/バディ映画愛好家/ライターの いいをじゅんこのブログ 

こんといんなえばのインタビュー(2)

2006年02月08日 16時44分49秒 | とんねるずコント研究
『とんねるずのコント』第2巻収録のインタビューは以下の通り。

「革命へようこそ」の後、ノリさんへ:とんねるずのコントライブについて。

ノリ「基本的にあのーわれわれ、高校の時のさよなら…あれ何会って言うんでしたっけ(スタッフ「謝恩会」)謝恩会でボクと貴明がやったんですけど、こういうコントのライブも、ほとんどかわんないって感じでしょうかね。高校ん時の謝恩会が、苗場のライブに変わってるっていうくらいしか、変わりがないですね」


「猪木兄弟の結婚式」の後、タカさんへ:「猪木兄弟の結婚式」について

タカ「猪木さんについてはですね…僕は高校三年生の時にはじめてアマチュアでいろんなテレビ番組に出たんですけど、その当時からやっている猪木さんのネタなんで、20年近くお世話になってるんで、非常に自分でもクオリティの高い、いいアントニオ猪木さんぶりが出てると思います(笑)」


最後に「毒コブラ座」の後、ふたりへ:10年間の苗場でのコントを終えて…

タカ、ノリ、苗場ライブ特製のTシャツを着て、舞台袖に並んで立って、
タカ「そういうわけで、ぼくたちの10年間のとんねるず・こんといんなえばのベストセレクションお送り
いたしました」
ノリ「まあこの後は、声も嗄れましたが、この後はスタッフと大どんちゃんと、こういうことになっとり
ます」
タカ「またとんねるずのコント、どっかで皆さんの前でご披露しますので、その時までお楽しみに。これ
(ビデオ)をすりへるまで見ておきなさい」
ノリ「ほな、さいなら(カメラからハケる)」
タカ「近日、モジモジ君発売!(笑)」(スタッフ爆笑)
ノリ「(戻って来て)発売すんの?」(一同笑)



すべてのインタビューを通しての印象として、まずタカさんの語り口におどろかされる。静かに、慎重に言葉を選びながら、礼儀正しくていねいに質問に答えるタカさん。そこには、普段テレビで見るのとはまったく違う彼がいる。彼には、物事を筋道立てて、冷静かつ知的に話す能力があるが、日頃はすすんでヒールを演じているためにそんな一面を視聴者が見る事は、ほぼ、ない。だがこのビデオでなら、それをかいま見る事ができるのだ。

さらに、タカさんのノリさんへの評価である(前回記事ご参照下さい)。タイタンさんが指摘してくださったが、相方に対する評価のあり方は、コント55号のそれに非常に近いとのことだ。わたしはコント55号についてはまだまだ無知なので、その発言の中身について論じるにはしばらくお時間をいただきたい。

が、「相方を分析・評価する姿勢」ということについて、とんねるずがこれほどオープンに相手を(特にタカさんがノリさんを)誉める…という言葉が言い過ぎであれば、相手の力量を認める、ということが、何度も聞いてはいても、わたしにはやはり驚きである。

コント55号の場合、それはある程度容易であろう、なぜなら二人の間には七才もの年齢の開きがあるから。たとえ性質上は欽ちゃんが主導権をにぎっていたとしても、年齢が上の二郎さんを立てるのはある意味当然のことである。

しかし、とんねるずのような同級生同士のコンビの場合、それはなかなかできることではないように思われる。同い年コンビでありながら、いやおそらくそうだからこそ、互いを客観的に見つめ、敬意をはらい、そしてそれをはっきり言葉にすることが大事なのであろう。そういう大人の態度を、とんねるずが若い時期から身につけていたことが、わたしの目にはいつも心地よく映るのだ。

タカさんの最後の発言「またコントを披露します」を、多くのワンフーは信じていることだろう…そして、まるで砂漠で喉の渇きをうるおすように、本当にすりきれるほどビデオを見直していることだろう。DVD化すらされないしね。

しかし、アナログのビデオはいつか擦り切れてしまう、それが時間の自然な流れというものだ。そんな無常の世界に、とんねるずはいつも住んでいる。だから、わたしは信じたい。わたしたちのビデオが擦り切れる頃を見計らって、ふたたび彼らが最高のコントを見せてくれることを!





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