いわずとしれた、タカさん+古舘伊知郎氏によるトーク番組。
1999年4~9月と2000年4~9月の金曜深夜に、フジテレビ系で放送され、絶妙なトークとシンプルな作りで多くのマニアックなファンを得ていた・・・
と、見てきたように書いていますが、わたしは番組を見た事がない!!!
・・・まったく不届きなワンフーであります。
しかたがないので、集英社インターナショナルから出版された本を買いました。
本の感想をいろいろと見ていると、「ものたりない」「この番組を文字化するのは無理」「番組のおもしろさの半分も再現できていない」etc、本には否定的な感想ばっかり。
ということは、うらがえせば、番組がいかにおもしろかったかの証明にもなっているわけで、ますます見てなかったことを後悔する日々なわけです(涙)。
しかし泣いてばかりいてもしょうがないので、とりあえずは本の感想を。
おもしろかったです。一気に読んでしまいました。
まず、毎回いろんな場所でロケしているのがいい。ふたりが運転免許をとった教習所とか、田んぼの真ん中とか(笑)。そして、毎回ふたりが酔っぱらっているのがいい。
・・・なんだか、すごい番組です、これ。
ある回なんて、
古舘「貴明、もう1時だってよ」
タカ「えっ?」
古舘「1時!」
タカ「やめます、じゃあ」
古舘「じゃあ、終わり…すいませんでした」
で番組終わっちゃう(笑)。見たかったなあ~。
で、まあ内容もマニアックだったりヴィタ・セクスアリスだったり、非常に濃いのですが、やはりここはとんねるず主義的視点の「第4学区」を。
おどろいたのは、タカさんが、とんねるず(そして石橋貴明)の来し方行く末を、とても素直に語っている事です。
たとえば和光市レインボーモータースクールの回。タカさんは古舘さんに「(キャリアの)エンディングをどこに求めるか?」と聞きます。古舘さんが、自分の「二つの目標」について熱く語ると、タカさんはしみじみ「いいなあ…」と。
僕ね、今、一番自分でダメだなと思うのはね、目標がないんですよ。今、どこかで満足してる自分がいるんですよ。・・・(略)
・・・自分の中ではもうチャンピオンベルトを巻いたと、巻いたけどこれをずうっと維持していくことの難しさも当然知ってるし、これを永久に巻いてたチャンピオンは誰もいないっていうのもわかってる。萩本さんもそうだったしドリフターズさんもそうだった。じゃあ、どこを自分の終着駅にするのかっていうのが、自分の中で見つかってないんですよ。
それに対して、古舘さんは「いっしょにニュースショーをやろう」なんて言ってます・・・。
さらに青山スターバーの回では、
・・・「石橋貴明、もういいんだよ」って誰かが肩叩いてくれれば「ああそうか、もう自分は引退の時期なんだな」ってわかるし、例えば、スポーツ選手だったら、王貞治だったら「自分のバッティングができなくなった」って体力の限界を知るわけじゃないですか。それが僕らにはないですからね。
さらに、
(しんみりと)それで僕、本当に思ってるんですけど、僕たちがものすごくいい生活をしているのは、神様に指名されたからなんだって。僕に才能があるなんて一度だって思ったことないし・・・だからそれこそ"神様に生かされてるなあ"と。だから、どこかで神様が「お前を生かしておいてよかったな」っていうぐらいのことはしなきゃいけないのかな、と。
そして、まずできることとして「チャリティとか…」(!)といった話をしています。
タカさんが、ほとんどデビュー当初から「どんなに売れてもいつかは落ちる」といういわば「終末思想」を常に持っていたのは知ってましたが、まさか最後の発言のようなことまで考えていたとは…おどろきでした。
でもわたしはタカさんにわかってもらいたい、とんねるずが、いかに多くの人々を幸福にしてきたか、を。
あなたはたしかにいい生活をしている、でもそれで罪悪感を感じたりする必要はないのだ。
あなたはこんなにも多くの人に影響をおよぼし、喜びをあたえ、幸せな気持ちにしてきてくれたではないか。もしどうしても罪悪感を感じるなら、またコントを見せてくれ!(笑)
・・・と、わたしは心で叫びました。
すでに6年以上も前の発言ですから、タカさんがいま何をどう考えているのか、は知る由もありませんが、もしも同じ思いでいるのなら・・・いま彼に(とんねるずに)必要なのは、「まだ上がある」と知らしめてくれる誰かなのではないかな?と最近ふと思ったりします。
「てなもんや三度笠」「花王名人劇場」を生んだ関西の名プロデューサー澤田隆治氏は、山藤章二氏との対談の中で、お笑い芸人がある程度成功すると上昇志向がうすれてしまうことを指摘して、「僕の役目は、まだまだ上があるよって尻ひっぱたくこと」と言っています。
これからのとんねるずに必要なのは、もしかしたら「尻をひっぱたいて」くれる存在なのでは・・・澤田さんの言葉に、そんな感想を持ちました。
もちろん、若くして頂点をきわめて、ずっとトップを走り続けて来たとんねるずに「まだ上がある」なんて言うことは身勝手だとわかっているし、無責任だし、酷なことなのかもしれませんが・・・
タカさんこんなことも言ってます。
ハワイなんか行っちゃうと、もう2日目くらいに「今、ひょっとしたら日本で俺たちよりおもしろいやつが出てきてるかもしれない」って(恐怖に)思っちゃうんですよ。
トップスターの性(さが)ってやつでしょうか。
でもこう思うということは、笑いに対してまだまだモチベーションが下がってないということで、それはファンにしてみれば、うれしいことでもあるわけなのですよね。
「第4学区」でのタカさんの"談笑力"について、NAKAMOTOHARRISONさんのブログでくわしい分析をなさってらっしゃいます。
1999年4~9月と2000年4~9月の金曜深夜に、フジテレビ系で放送され、絶妙なトークとシンプルな作りで多くのマニアックなファンを得ていた・・・
と、見てきたように書いていますが、わたしは番組を見た事がない!!!
・・・まったく不届きなワンフーであります。
しかたがないので、集英社インターナショナルから出版された本を買いました。
本の感想をいろいろと見ていると、「ものたりない」「この番組を文字化するのは無理」「番組のおもしろさの半分も再現できていない」etc、本には否定的な感想ばっかり。
ということは、うらがえせば、番組がいかにおもしろかったかの証明にもなっているわけで、ますます見てなかったことを後悔する日々なわけです(涙)。
しかし泣いてばかりいてもしょうがないので、とりあえずは本の感想を。
おもしろかったです。一気に読んでしまいました。
まず、毎回いろんな場所でロケしているのがいい。ふたりが運転免許をとった教習所とか、田んぼの真ん中とか(笑)。そして、毎回ふたりが酔っぱらっているのがいい。
・・・なんだか、すごい番組です、これ。
ある回なんて、
古舘「貴明、もう1時だってよ」
タカ「えっ?」
古舘「1時!」
タカ「やめます、じゃあ」
古舘「じゃあ、終わり…すいませんでした」
で番組終わっちゃう(笑)。見たかったなあ~。
で、まあ内容もマニアックだったりヴィタ・セクスアリスだったり、非常に濃いのですが、やはりここはとんねるず主義的視点の「第4学区」を。
おどろいたのは、タカさんが、とんねるず(そして石橋貴明)の来し方行く末を、とても素直に語っている事です。
たとえば和光市レインボーモータースクールの回。タカさんは古舘さんに「(キャリアの)エンディングをどこに求めるか?」と聞きます。古舘さんが、自分の「二つの目標」について熱く語ると、タカさんはしみじみ「いいなあ…」と。
僕ね、今、一番自分でダメだなと思うのはね、目標がないんですよ。今、どこかで満足してる自分がいるんですよ。・・・(略)
・・・自分の中ではもうチャンピオンベルトを巻いたと、巻いたけどこれをずうっと維持していくことの難しさも当然知ってるし、これを永久に巻いてたチャンピオンは誰もいないっていうのもわかってる。萩本さんもそうだったしドリフターズさんもそうだった。じゃあ、どこを自分の終着駅にするのかっていうのが、自分の中で見つかってないんですよ。
それに対して、古舘さんは「いっしょにニュースショーをやろう」なんて言ってます・・・。
さらに青山スターバーの回では、
・・・「石橋貴明、もういいんだよ」って誰かが肩叩いてくれれば「ああそうか、もう自分は引退の時期なんだな」ってわかるし、例えば、スポーツ選手だったら、王貞治だったら「自分のバッティングができなくなった」って体力の限界を知るわけじゃないですか。それが僕らにはないですからね。
さらに、
(しんみりと)それで僕、本当に思ってるんですけど、僕たちがものすごくいい生活をしているのは、神様に指名されたからなんだって。僕に才能があるなんて一度だって思ったことないし・・・だからそれこそ"神様に生かされてるなあ"と。だから、どこかで神様が「お前を生かしておいてよかったな」っていうぐらいのことはしなきゃいけないのかな、と。
そして、まずできることとして「チャリティとか…」(!)といった話をしています。
タカさんが、ほとんどデビュー当初から「どんなに売れてもいつかは落ちる」といういわば「終末思想」を常に持っていたのは知ってましたが、まさか最後の発言のようなことまで考えていたとは…おどろきでした。
でもわたしはタカさんにわかってもらいたい、とんねるずが、いかに多くの人々を幸福にしてきたか、を。
あなたはたしかにいい生活をしている、でもそれで罪悪感を感じたりする必要はないのだ。
あなたはこんなにも多くの人に影響をおよぼし、喜びをあたえ、幸せな気持ちにしてきてくれたではないか。もしどうしても罪悪感を感じるなら、またコントを見せてくれ!(笑)
・・・と、わたしは心で叫びました。
すでに6年以上も前の発言ですから、タカさんがいま何をどう考えているのか、は知る由もありませんが、もしも同じ思いでいるのなら・・・いま彼に(とんねるずに)必要なのは、「まだ上がある」と知らしめてくれる誰かなのではないかな?と最近ふと思ったりします。
「てなもんや三度笠」「花王名人劇場」を生んだ関西の名プロデューサー澤田隆治氏は、山藤章二氏との対談の中で、お笑い芸人がある程度成功すると上昇志向がうすれてしまうことを指摘して、「僕の役目は、まだまだ上があるよって尻ひっぱたくこと」と言っています。
これからのとんねるずに必要なのは、もしかしたら「尻をひっぱたいて」くれる存在なのでは・・・澤田さんの言葉に、そんな感想を持ちました。
もちろん、若くして頂点をきわめて、ずっとトップを走り続けて来たとんねるずに「まだ上がある」なんて言うことは身勝手だとわかっているし、無責任だし、酷なことなのかもしれませんが・・・
タカさんこんなことも言ってます。
ハワイなんか行っちゃうと、もう2日目くらいに「今、ひょっとしたら日本で俺たちよりおもしろいやつが出てきてるかもしれない」って(恐怖に)思っちゃうんですよ。
トップスターの性(さが)ってやつでしょうか。
でもこう思うということは、笑いに対してまだまだモチベーションが下がってないということで、それはファンにしてみれば、うれしいことでもあるわけなのですよね。
「第4学区」でのタカさんの"談笑力"について、NAKAMOTOHARRISONさんのブログでくわしい分析をなさってらっしゃいます。
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