書くことがたまりすぎて逆に書けないジレンマ、ってやつに陥っております。
ともかくも、4月7日(日)に神戸映画資料館でおこなったイベントの報告をいたします。
ひとつのテーマにしぼってクラシック喜劇のおもしろさをご紹介するトークイベント「コメディ学入門」。資料館さんと協賛の下、不肖わたくしいいをが企画構成とスピーカーをつとめております。
第3回は「3ばか大将」をとりあげました。
3ばか大将のプロフィールについては、以下の過去エントリーをご参照のほど。
3ばか大将の芸術
続・3ばか大将の芸術
イベントの様子をいちはやくレビューしてくださったのが、お友だちの映画ライターさんの、こちらのブログエントリーです。会場の空気や、3ばかの細かいギャグの解説など、詳細なすばらしいレビューを書いてくださいました。感謝です!
パラパラ映画手帖
「コメディ学入門第3講~三ばか大将の繰り出すナンセンスな笑いに抱腹絶倒~」
「『喜劇の王様たち』~人を笑わせることの凄さ~」
さて、今回のテーマ、3ばか大将。ひとことで申し上げますと、
バカ受け!
でした!
3ばかだけに!(爆)
すばらしい観客のみなさんとゲストに恵まれて、爆笑につぐ爆笑の2時間でした。3ばか大将はぜったいにウケるはず、と信じてはいたのですけど、まさかここまで喜んでもらえるとは!
今回は、関連作品の上映がトークの前にありました。『喜劇の王様たち』(1961)という、サイレント喜劇のコンピレーション作品で、60年代にサイレント喜劇復興のきっかけになった重要な映画。
字幕なしの上映にもかかわらず、この時点ですでにお客さんノリノリ(笑)
神戸映画資料館は、たしかにシネフィルが多く来る映画館ではあるんですが、この日はコメディ学初参加の方とか、けっこういろんな方が来てくださいました。日頃無声映画を見慣れたお客さんばかりではなかったと思うけれど、大きな笑いが起きていた(しかも字幕なしで)。
やっぱり、作品のおもしろさが第一。そして、どうやら多くのお客さんは、はじめっから笑う気まんまんで来てくださってたようです。これって、すごく大事だし、わたしにとってもうれしいことです!
コメディ学のほうは、「3ばか大将」という、知名度低すぎ超マイナーコメディアンをとりあげる機会なんて、これを逃したらもうないかも、という思いがあったので、とにかく彼らのすがたをちょっとでもたくさん目にしていただこうと、工夫しました。参考上映として、映像クリップもいくつか流したりしたのですが・・・
バカ受け(笑)
映画館で、大勢のお客さんたちと一緒に爆笑したのって・・・いつぶりだったろう?
本当に、すばらしい時間でした。
不思議なもので、家でひとりで観てるときには「フフッ」くらいなギャグが、映画館で大勢の観客といっしょに観ると「ワッハッハッハ」にふくらむんですよね。それがじつに気持ちがいい。なんなんでしょう、あれは。
コメディとは、映画館で、観客といっしょに楽しむべきもの。
このことを、今回、あらためて強く実感させられました。
また、今回はコメディ学入門の記念すべき初ゲストが。
アニメーション作家で映画監督の新谷尚之さんです。奇遇にも、この日、東京からご実家のある岡山へ帰省されるということで、わざわざ途中下車していただいてのご来場!なんて強引なんだ!でもうれしかった!
新谷さんとは、今年1月に立教大学の講義でキートンの上映を見学させてもらった縁がありまして、今回のご来場となりました。
じつは、立教の講義でも、3ばか大将をちらっと流したのです。ところが、学生さんにはまっっったくウケず・・・(タイミングとか、時間帯とかの問題もあったんでしょう、たぶん)
講義で流したのと同じクリップ(新谷監督みずから編集したもの)を、神戸で見せたら、大爆笑。
「これでやっと溜飲が下がった」と、新谷さん・・・いやーよかった、よかった(笑)
クリップを観ながら、ふたりであーだこーだと3ばか談義。かなりなバカ話だったと思います(笑)「3ばか大将って、ほんっとーにくだらない!くだらなすぎて、ほんっとーにおもしろい!!」こんな感じのことを、夢中でしゃべりました。
若い人たちにクラシック映画を勧めても、なかなか観てもらえない。3ばか大将のような純粋ドタバタを楽しむチャンネルが、若い世代にはあまりないのかもしれない・・・と、思わずふたりしてボヤいたり。
もっともわたしとしては、成長する過程で、良質なドタバタ喜劇を目にする機会がなかなかなかっただけで、若い人たちもチャンネルは持ってるはずだと思うのですよね。だって、スラップスティックって、いちばん普遍的で根源的な笑いですから・・・
ゲストをお迎えするのが初めてだと新谷さんはご存知だったので、さりげなく話題をリードしてくださいました。ほんとに感謝。落語家さんにも負けないほどの話芸と頭の回転の速さで、どんどんトピックをくりだしてくださって、お客さんも目をキラキラさせて聞いてくれてました。
3ばか大将は、最高。それをつくづく実感しました。
激しいドタバタ喜劇で、ドツキ合いも多く、お客さんの中には、もしかしたら、ちょっと引いた方もいたかもしれません。それは無理もない。好みもありますし。
大事なのは、3ばか大将を見ていただいた、そのことです。日本語字幕つきで3ばかを観ることは、現時点で日本ではまず不可能ですからね。
それと、イベント終了後に、お客さんたちが「あそこがおもしろかった、ここに笑った」と、話したくってたまらない空気になっていました。これにも感動。
ノスタルジーとか、ものめずらしさとかじゃなく、3ばか大将は、お客さんの心を真っ正面からつかんだようでした。それが、ほんとうにうれしかった!
打ち上げの席で、資料館のスタッフの男の子がぼそりと、
「今日、3ばか大将を観て、いいをさんがなぜとんねるずファンなのかわかりました」
と・・・
わたしが長年のとんねるずバカだと知っている仲間たちが「おおお~」とどよめいたりして。
うれしい一言だったなあ~
「愛らしい3ばか大将」---こんな風に形容してくれた方が、何人も。
ああ、もっともっとたくさんの人に、3ばか大将の笑いを体感していただきたいものです!
今後も、資料館さんと相談しながら、3ばか関連イベントをどんどんやっていきたいと思ってます。
ご期待ください!
7日(日)夜にBSプレミアムで放送されたドラマ「小暮写真館」第2回 飛べないカモメの劇中人形劇を、新谷さんが担当されました。新谷さんのお友だち&ご近所さんで、金子修介監督の実弟の脚本家金子二郎さんも協力しています。人形を動かしてるのが二郎さんなんだそうです。
見逃した方はオンデマンドでどうぞ!
http://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2013047470SC000/index.html
新谷さんのお写真とプロフィール:
http://odcanime.blog40.fc2.com/blog-entry-1283.html
おっ、pixivで新谷さんめっけ!
http://www.pixiv.net/member.php?id=2127749
PT 1 The Three Stooges In How High Is Up
PT 2 The Three Stooges In How High Is Up
『3ばか』トーク、楽しかったですね。やはり映画は皆で見て語り合うのが一番面白いので。ああいう場所は貴重です。大学ではシーンとしてたけど、もっと年下の小学生や幼稚園くらいの子たちはどうなんでしょうね。子供に『3ばか』見せてみたいもんです。
メールしようとしてたところなんです。
pixivは関わられてなかったんですね。記事にリンクしたままでもかまいませんか?
3ばか、ぜひまた何かやりましょうよ!
子どもさんは、確実に反応してくれそうな気がしますね。
ちょっと前に、声優口演ライブでチャップリンを観たんですけど、
ちっちゃいお子さんたちがキャッキャッ笑ってましたよ。
3ばかはさらに輪をかけてくだらないですからね(笑)
3ばか自身も、病院などへ子どもの慰問をしょっちゅうやってたそうです。
ほんとに、子どもさんや若者対象の上映会がやりたいですね!
『3ばか』、60年代の赤塚マンガみたいな雰囲気ですからね。子供には受けると思います。
そういえば赤塚不二夫の『おそ松くん』など読まれた事あるでしょうか。あのあたりの作品はかなりハリウッド喜劇映画を下敷きにしています。アマゾンで「おそ松くん (1) (竹書房文庫)」は中古100円なので、読んでみたら良いかもしれません。この巻は作者選傑作集らしいですし。
拙ブログのパラパラ映画手帖にリンクはって紹介してくださり、感謝感激です。本当にありがとうございます(涙)。
いいをさんの文章を読みながら、映画館のあの笑いあふれる、幸せな空気が思い起こされ、しばし幸せな気持ちに浸りました。3ばか、本当によかったですね。
打上げも、参加できてお話ができてうれしかったです。
「スラップスティックって、いちばん普遍的で根源的な笑いですから・・・」
そうなんですよね。頭を真っ白にして、何も考えることなく、単純に身体が反応して、思わず笑っています。自分は一歩も動いてもおらず、観て笑っているだけなのに、いっしょに動いた気になって(感情移入しすぎ?)めいっぱい元気やエネルギーをもらいます。
本当に貴重な機会をありがとうございます。
次回も楽しみにしています。日程決まりましたら、ぜひぜひ早めに予告してください。手帳に3ばかマーク(Tシャツにあったデザイン)を書いておきます!
そうなんですよね~赤塚不二夫さんはちゃんと読みたい。
テレビアニメは「天才バカボン」や「ひみつのアッコちゃん」とか大好きで見てましたが、
恥ずかしながらコミックは読んだことないんですよ。
オバQでマルクス兄弟のハーポのギャグをやってた、というのも聞いたことあります。
コメントありがとうございます!感激です。
打ち上げへの道中で、ぱらぱらさんが一生懸命映画のギャグのおもしろさを
語ってくださったのが忘れられません!
それで気づかされたこともたくさんありました。
>自分は一歩も動いてもおらず、観て笑っているだけなのに、
いっしょに動いた気になって(感情移入しすぎ?)めいっぱい元気やエネルギーをもらいます
本当にそうですね!
そうやって元気をもらえるんですね、コメディって。
特に3ばかは、もういつでも一生懸命だし、おバカだし(笑)
元気をもらえるという点ではキートンをも上回ってるんじゃないかなと。
次回もぜひぜひよろしくです!
みんなでいっぱい笑って楽しみましょう^^
あ、昨日『ホーリーモーターズ』観ましたよん。すごく良かった!
講演会、成功でよかったですね♪
The Monkees Showですかあ。それも気になりますねえ^^