「イクメン」ならぬ「カイジ-(介護爺)」は、一部の男性(そんなことは女の仕事
だという御仁)には恥ずかしいことだろう。だが、一般的には「えらい」と言われたり、
思われている。そんな時、こそばゆい気分になるが、実態は口にできないこともある。
福祉制度は最大限に利用する。交通機関や、ホテル、レジャー施設等のサービスも、
遠慮せず利用する。ディズニーランドに車椅子で電車利用で行ったが、快適だった。
外部の目は、かなり好意的であることも実感しているし、優先されることも間々ある。
それらは、介護の負担をかなり軽減してくれるのは確かだ。
しかし、それらの社会的、外部的なサービスでは補てんできない事柄がけっこうある。
それは、当事者間だけの問題(葛藤)であることが多い。
以前、老人福祉の担当をした経験から、それら負担のはけ口を外部に求めたり、
相談機関の利用もあり得るし、人には薦められる。
これらのことは、常識として知っているが、愚痴になる、と自覚すると、
却って言えなくなる(言いたくない)こともある。
当事者には、きれい事では済まないという思いがけっこう強くあり、
自分の不甲斐なさに心を砕いたり、堂々巡りを繰り返しがちだ。
若い頃、そんな当事者に、社会の正論らしきものをぶつけ、怒られたこともある。
思い出すだけで、恥ずかしくなるできごとだ。
介護は、良い面、悪い面をごちゃ混ぜにして、終わってから評価されるものか。