「その舞踏会は毎年謝肉祭前に催される特別なイペントで、デッサン画家、ガヴァルニのライバルの一人で、「カーニバルの仮装をした人々」や「クールティーユから繰り出す仮装行列」など、昔の祭りの絵で有名な画家の誕生日を記念して行われた」 (角川)
「・・・その画家の筆はクールチーユ下り(19世紀の有名な仮装行列)の仮装を不滅のものにしていた」(創元)
角川は簡略化していますが、ここでルルーの描いている「カーニヴァルの仮装行列」と言うのは「坂下り」(デッサント)と呼ばれる情景のようです。
クールティーユと言うのは「クールティーユ市門」の事です。
それはグラン・プールヴァールの東北端のプールヴァール・デュ・タンプル(通称犯罪大通り)で東に分かれて上り坂となるフォーブール・デュ・タンプルの通りの行きついたところにあったパリの市門。
当時(19世紀初頭~)この市門を出るとパリで最も繁華な庶民の遊興の一大地域に入ります。
酒場、大舞踏会、ゲームや大道芸の小屋などが軒を連ねていました。
クールティーユからパリ市中に向かっての「坂下り」(デッサント)の情景は、カーニヴァル明けの日にパリに帰っていく祭りの行列が展開したもの。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「オペラ座」にも何にも関係ないオノレ・ドーミエと管理人が独自に思っている画家の絵についての描写なのでした。
ググッても全然ヒットしなくて「謎だなぁ」と思っていたので、わかってちょっとすっきりです。
一日遅れになってしまってすみません。
※ オノレ・ドーミエは作品数の膨大な画家です。週刊誌ならぬ「日刊紙」で漫画や挿絵を描いていたらしいのです。
だから原作に出てくる作品そのものはなかなか見つけられませんでした。
原作コーナーにUPしてある絵はガヴァルニの方です。
誰かドーミエのこの絵について知っていたら教えてくださいね♪
今日の画像は19世紀のポスターです。