The Phantom of the Opera / Gaston Leroux

ガストン・ルルー原作「オペラ座の怪人」

名台詞 

2007年07月13日 | ルルー原作「オペラ座の怪人」

名台詞


P220の

「・・・それから彼は立ち上がって、わたしにそっと手を差し出したの。彼の住まいの中を案内するからと言ってね。でも、わたしは大声をあげて手をひっこめたわ。だって、私の手に触れたのは、なにか、じとっとした骨ばった物だったし、わたしは、彼の手は死臭がしたという事を思い出したんですもの。


『そうか、ごめん!』


彼は悲しそうな声を出した。




ここの『そうか、ごめん!』は私的にも原作エリックを愛するようになった名台詞です。
なんというか、自分を恥じているというのか、とても悲しい台詞で印象的です。



他にも名台詞、名場面はたくさんあります。



・・・エリックの台詞は全部ツボですが特に好きなのは



「しかし、クリスティーヌ、私の<ドン・ジョバンニ>は情熱に燃える男だか、天罰を受けて地獄の業火に焼かれたりはしない!・・・」P221



「私が本当に悪事を働いた事があったっけねえ?」エリックは愛想のいい薄笑いを浮かべながら言った。P352


「水の精のたたりさ」


と言うのも凄く好きです。地下への侵入者を殺していることをダロガに問い詰められた時の返事です。
プライバシーを侵されることには途轍もない怒りを持っていたでしょうから。(見世物小屋時代のこともありますし)



などなど、いっぱいです。



逆にクリスティーヌの名台詞は・・。これまたいろいろあるのです。

特に


「僕がこんなに苦しんでいるのは、そのせいばかりではありません。僕には、クリスティーヌから愛されている男が、その愛に価するか、確信できないのです」というラウルに対しての台詞。



「ラウル、貴方は、一度もあった事がない人をどうして悪者と決めてかかるの?あの人のことは誰も知らないし、貴方だってなんにも知らないのに?」

P178





・・・・。二週間の監禁の後、金の指輪をされ、はずしたら恐ろしい目にあわせる、結婚してはいけない、と命令する奇怪な男に対してエリックの肩を持ち弁護するなんて・・・


やはり、エリックとクリスティーヌには鏡越しであっても音楽を通して心が触れ合った時間がありますものね。

鏡越しに

「天使様」

などと生まれてから一度たりとも呼ばれなかった呼称で言葉をかけられて、卑屈な心をはずして天使のように振舞っていたのかも・・・などと思います。


鏡があることで、ある意味心の仮面がなくなり、音楽の天使のように純粋なエリックとして接していた部分もあったらいいな・・・と思っています。



さみしい二人の魂が歌を歌うことで寄り添いあっているような・・・。



だから、クリスティーヌはエリックの姿を見てはいないのですが、彼の奥深くに美しい部分、気高い部分があるのは誰よりも知っていたのでしょう。
見た、と言うか心で感じた、と言う事実はずっと彼女が死ぬまであったと・・・思っています。わたしは。



エリックの方は段々とそんな清純であどけないクリスティーヌを愛してしまうのでしょう。


名台詞を書こうと思いましたが中途半端に


原作「オペラ座の怪人」は管理人的にツボ過ぎます。









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