堀江敏幸『いつか王子駅で』
【内容情報】
背中に昇り龍を背負う印鑑職人の正吉さんと、偶然に知り合った時間給講師の私。大切な人に印鑑を届けるといったきり姿を消した正吉さんと、私が最後に言葉を交わした居酒屋には、土産のカステラの箱が置き忘れたままになっていた…。古書、童話、そして昭和の名馬たち。時のはざまに埋もれた愛すべき光景を回想しながら、路面電車の走る下町の生活を情感込めて描く長編小説。
意外と読み終えるまでに時間がかかってしまった。
今までにはない雰囲気のある作品。書き方もすごく個性的というか。
正直最初は読みにくいと感じたけど、途中からは、だからこその面白さ、みたいなのを感じることが出来た。
話としては終わりもよくわからず、え?結局はどうなったの?と言いたくなるような終わり方だけど、それがまたいいのかも。と言うか、それが目的ではなくて、それ以外のものが目的なんだと思う。
内容とは全く関係ないけど、ここに咲ちゃんという子が登場してくるんだけど、いつも彼女は、あっは、と笑う。この感じが一人の友達を思い出させられて、なんだか彼女が登場人物の一人のようなそんな変な感じがした。
この堀江さんの表現の仕方が好きだなあ。へえええ、こういう言い方が出来るのか、って感じ。
>なるほど「のりしろ」か。私に最も欠落しているのは、おそらく心の「のりしろ」だろう。他者のために、仲間のために、そして自分自身のために余白を取っておく気づかいと辛抱強さが私にはない。
ここがとても印象に残った。
物語を書いたりするのが好きな人は一度読んでみても面白いかもって思った。特に何がどうって言えるわけじゃないけど。
【内容情報】
背中に昇り龍を背負う印鑑職人の正吉さんと、偶然に知り合った時間給講師の私。大切な人に印鑑を届けるといったきり姿を消した正吉さんと、私が最後に言葉を交わした居酒屋には、土産のカステラの箱が置き忘れたままになっていた…。古書、童話、そして昭和の名馬たち。時のはざまに埋もれた愛すべき光景を回想しながら、路面電車の走る下町の生活を情感込めて描く長編小説。
意外と読み終えるまでに時間がかかってしまった。
今までにはない雰囲気のある作品。書き方もすごく個性的というか。
正直最初は読みにくいと感じたけど、途中からは、だからこその面白さ、みたいなのを感じることが出来た。
話としては終わりもよくわからず、え?結局はどうなったの?と言いたくなるような終わり方だけど、それがまたいいのかも。と言うか、それが目的ではなくて、それ以外のものが目的なんだと思う。
内容とは全く関係ないけど、ここに咲ちゃんという子が登場してくるんだけど、いつも彼女は、あっは、と笑う。この感じが一人の友達を思い出させられて、なんだか彼女が登場人物の一人のようなそんな変な感じがした。
この堀江さんの表現の仕方が好きだなあ。へえええ、こういう言い方が出来るのか、って感じ。
>なるほど「のりしろ」か。私に最も欠落しているのは、おそらく心の「のりしろ」だろう。他者のために、仲間のために、そして自分自身のために余白を取っておく気づかいと辛抱強さが私にはない。
ここがとても印象に残った。
物語を書いたりするのが好きな人は一度読んでみても面白いかもって思った。特に何がどうって言えるわけじゃないけど。
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