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- 無用の用 -

53『うたかた/サンクチュアリ』吉本ばなな

2008-10-14 17:59:49 | 本 2008
吉本ばなな『うたかた/サンクチュアリ』


【内容情報】
複雑な家庭環境の中、これまで会わずに育った「兄妹」が出会った瞬間から恋を育む―。互いに愛する人を失った男女が出会い、やがて何かに導かれるようにして寄り添ってゆく―。運命的な出会いと恋、そこから生まれる希望や光を、瑞々しく、静謐に描き、せつなさとかなしい甘さが心をうつ珠玉の中編二作品。明るさのさしこむ未来を祈る物語。定本決定版。

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人を好きになることは本当にかなしい。
であったときからずっと、二人はいつでも二人きりで満点の星空の下にいるような気がした。暗く光るオーロラに照らされて、遠い氷河を見つめているようだった――。
透明な空間の中に、運命的な恋の瞬間と海の底のように静謐な愛の風景を描きだす「うたかた」、喪失の痛みを抱く二人の奇跡にも似た出会い「サンクチュアリ」の二中篇を収録。芸術選奨新人賞受賞。

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あとがきに、「何回読んでみても、とても自分が考えた話とは思えず、首をかしげる私です。二度とは書けません」と書かれてあった。
そうかな?と思った。どの辺がそう思うのか聞いてみたい。


印象に残った言葉
 だいたい人に話そうなんていう気は、希望のあるうちにしか起こらないものだ。


恋をするって、楽しくって、哀しくって。
でも、とってもきれい。

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