漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 349

2024-03-30 05:04:59 | 貫之集

おなじ七年正月、内裏の仰せにて

としたてば はなこふべくも あらなくに はるいまさらに ゆきのふるらむ

年たてば 花乞ふべくも あらなくに 春いまさらに 雪の降るらむ

 

おなじ承平七年正月、天皇の仰せにて

新年になったので、もう花が咲くのを願うまでもなくなったはずなのに、どうして春になったいまさら、雪が降るのであろう。

 

 年が明けた(旧暦なので、つまり春になった)のにどうしてまだ花が咲かずに代わりに雪が降るのか、という歌ですが、年があけたのは現実世界、雪が降っているのは屏風絵の中のことでしょうか。



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