日タイ、リタイア生活

日本とタイでのリタイア生活をつづります

2014台湾 彰化扇形車庫 

2014-04-13 | アジア旅行
彰化まで来たのは扇形機関庫の見学が目的だった。扇形機関庫は日本でも数少ない存在になってしまったが、彰化の機関庫は現役で使われていてなおかつ見学可能という、すごい施設なのだ。但し見学が出来るのは平日のみなのでハッピーマンデーを利用した3連休では行っても見ることが出来ない。金曜が祝日のこの日は私にとって数少ないチャンスだった。

彰化駅を降りると「扇形車庫」への案内図が出ていた。当然中国語表示なのだが、三民路を進んで和平路との交差点を左折して地下道を…なるほど日本人にもわかりやすい。気をつけたいのは地下道の入口が反対側を向いていることで、多分あれが入り口かなという当りをつけておいて振向くと、人行地下道扇形車庫の大きな文字が見える、という段取りになる。

扇形機関庫は正式には「交通部台湾鉄路管理局彰化機務段」という。入口脇の事務所に備えてあるノートに住所、氏名などを記入すると見学できる。係りの人が指差す方向に参観経路と看板が出ている。緑色の壁に沿って進んでいくといきなり機関庫の裏側に出た。開いている窓越しに蒸気機関車の後姿が見える。さらに進むといよいよ入口で、左手にオレンジ色のディーゼル機関車、右手にSLが我々を迎えてくれる。SLのプレートには「CK124」とあり、なんか懐かしい。もしかして「C12蒸気機関車」?戻って調べてみたらやはり日本のC12が台湾に渡ったものだと判明した。この機関庫は日本時代の1922(大正11)年に作られたものだそうだが、機関庫も機関車も当時のものを大事に使ってくれたわけですね。台湾のみなさんありがとう。線路の先を進んでいくと、右側に安全第一とペイントされた車庫と操車場が見えるが見学者は立ち入ることができない。左がに転車台、その向うに1から12までの番号が振ってある扇形機関庫がある。機関庫には左の12番と11番にSLが、残りにオレンジ色の機関車が入庫していて、転車台のすぐ先にもオレンジ色ディーゼル機関車が待機していた。右奥には唯一の青色のディーゼル機関車が見えるが近づくことが出来ないのが惜しい。

とにかく転車台から回ってみる。通路の一部を塞ぐように機関車が停まっているのでその場所だけは線路の上を横断していく…って、こんなに近づいちゃっていいんですね。半周すると1番の前に出るので一両ずつ入庫している機関車を見ていく。12番のSLの前には動輪が置かれていてこれから交換のようだ。作業員がさらに新しい動輪を運んできた。場内は数人の見学者がいたが、なぜか女性ばかり。不思議な感じだ。

機関庫右側の事務所の上が展望台のようになっていて全体を見下ろすことが出来る。音が聞こえたので振向くと後ろの本線を特急が通過していくところだった。あっちへ行ったり、こっちに戻ったりを繰り返して1時間ほどで大人の社会化見学は終了。こんな機会は日本ではまず考えられないのではないか。いやぁ、台湾ってほんとうに良いところですねえ。