清浄華院 8月28日 染殿地蔵大祭
清浄華院 境内
清浄華院は、格式の高い寺院で山号はない。皇族との関係が深く御所の周辺から離れたことが無く、その為に山号は不要とされる。浄土宗京都4大本山寺院であるが、京都検定的には知恩院・百万遍知恩寺そして金戒光明寺までは覚えても「清浄華院」が覚えられない。印象が薄いのは大きな伽藍もなく特に観光寺院でもないからだ。
「泣き不動」で有名だ。身代わり不動や油懸け不動など京都には不動信仰が多く見られる。ただし真言宗に多く浄土宗には珍しい。泣き不動とは、昔門首が重篤な病に落ちた時、安倍清明に伺いをたてたら、不動明王に身代わりは出来ないが他の者を身代わりにたてたらその者を身代わりにして門首を救うと言う。泣く泣く弟子たちに伝えたところ末弟の若僧が名乗り出た。ただし里の老母に報告したいと一旦国に帰る。老母は自分が身代わりになると言うが、最後は泣く泣く納得した。寺に戻り不動明王に報告したところ、そのお不動様は「ならばワシが身代わり。」にと、若僧の目の前に倒れ込んだと言う。
※そもそも高齢の門首が「自らの死を受けとめる」事が出来ないのがおかしい。京都にはこのような理不尽な話が多い。
数珠繰り(数珠回し)
そのお寺にも地蔵菩薩がいる。普段は石薬師尊と並んで安置されている。(御所の石薬師御門にその名を残す。)その日、石薬師には隣にお移り頂き、地蔵菩薩のお祭りを行う。染殿地蔵というから嵯峨天皇の皇后染殿にゆかりがあるのか。子宝・子育てにご利益があるとされる。15時から「数珠繰り」が行われる。町の地蔵盆も良いが由緒あるお寺の厳かな地蔵大祭も良いのではないか。奥の墓地には、秀吉の京のお土居の痕跡が見られる。
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