『ヨコハマメリー』

2006-05-24 23:42:42 | cinema
体調が低調なのだけど、水曜日なので映画にゆく。
池袋東急まで、「ヨコマハメリー」を観に。

ずっと見たかった映画だったのだ。ハマのメリーさんといえば、何回か実物を目撃したことがある。とにかく上から下まで真っ白で、薄汚くて怖かった。わたしが見かけたのはもう20年近く前だったけれど、当時はもう十分におばあさんで、でも現役の娼婦(しかも外人専門の)ということだった。まあ、都市伝説みたいな存在だった。

映画は、シャンソン歌手の元次郎さんを中心に、メリーさんとゆかりのあったひとたちのインタビューを元にしたドキュメンタリー。貴重なメリーさんの映像もたくさんあって、いろんなひとに愛されていたひとだったのだと改めて知る。
「根岸屋」という大衆酒場の、お座敷芸者だったというひとがよかった。最後のほうでそのひとの小さなコンサートみたいのをやっているシーンで、なんだか涙が出てたまらなかった。
メリーさんは最後は生まれ故郷の老人ホームで、穏やかな日々を過ごしていたようだ。元次郎さんが慰問に行ったときの、白塗りではないメリーさんはとてもきれいなおばあちゃまだった。
ビルの通路みたいなところで、パイプ椅子ひとつで寝ていた日々を思えば、最後は平穏な暮らしだったのだろう。でも、ずっと横浜に帰りたがっていたらしい。それも切ない。


映画が終わったら外は豪雨。天気予報ではたしかにそんなことを言っていたけれど、傘は持っていなかった。池袋駅の喫茶店で時間をつぶしたあと、東中野の「未来」発行所へ。編集会議。
きょうは岡井さんがいなかったので、しゅくしゅくと事務的なことを。
終わって近くの居酒屋で軽く飲む。
「岡井る」「大島る」「佐伯る」という言葉を流行させようという企み。意味は推してはかるべし。

あいかわらず雨は止まなかったけれど、まあなんとかなってしまった。
傘なんてなくても平気よ。

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