昼下がりのコーヒー豆のあくび アーリーアフタヌーンコーヒー日記

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コーヒー豆屋のちょっとだけゆっくり流れる時間

バルバロッサとオッドアイ

2024-06-10 08:14:29 | 日記
自己の所属する集団、例えば国家の凋落を自覚した時、時に人は復権を目指し、国家を導く強力なリーダーシップを持つ者を欲します。世界各地で超保守的ナショナリズム的勢力が拡大しているのも、その1例なのかもしれません。そんな中で過去の英雄の再登場を願うことも。

衰退しかかった神聖ローマ帝国の復権に成功したフリードリヒ1世。1189年の第3次十字軍の総司令時にはルームセルジュークを破りました。が、翌1190年6月10日沐浴中に溺死。その事実を受け入れられない国民は、ドイツが危機に陥ればカラスが窮地を知らせ、永い眠りから覚めた彼が再び栄華と繁栄をもたらしてくれるという伝説を生み出します。バルバロッサ(赤ひげ)は彼の二つ名。(図は鳥のアカヒゲ)

同じ6月10日に亡くなった英雄でしたら、オッドアイ(虹彩異色症)と言われているアレクサンダー大王(紀元前323没)の方が勢力拡大の意味では効果が高そうですが、「後継ぎは一番強い者にせよ」と遺言した彼なら復活を断るかもしれないなあと。Fateファンの方には申し訳ないですが。

第二次世界大戦時にナチスのロシアへの侵攻作戦名で使われたことから、泥を塗られた感があるバルバロッサ。
やがて時代は武力から経済へと主流侵略手段を変え、情報という新機軸のもと経済戦略も変化してきました。ならば、ある程度の有効性は保持するものの、旧英雄や産業革命、資本主義の申し子や金融経済の立役者の方々が復活したところで、自国の衰退を止め再び繫栄させることが可能かどうか。

現在存命中の方々の中に、英雄がいます。変遷の加速度を考えれば、それは武力~情報強者という過去の能力者ではないのかもしれません。
単一ではなく複合能力。異質を否定消去するか、受け入れ伴に変化するか。

そしてそれは1人ではなく多人数、もしかしたら集団構成員の、各個人全てが新英雄である状態の可能性すら否定できない、そんな気もします。