80才のハツラツ日記

愈々名実共に80才を迎え、人一倍好奇心を燃やして、元気な行動の随筆日記です。

「流星ワゴン」を読んで

2007年06月18日 | 本の情報
少し前の事ですが、
重松清著「流星ワゴン」を読みました。

確か2,3年前の1月号でしたか、
椎名誠が主筆する雑誌「本」で年間トップに
推薦された小説です。 (文庫版化されました)

リストラで失業した男、テレクラで不倫の妻、
中学受験に失敗し家庭内暴力を振るう息子、
余命幾何もないガン末期の親父。

家庭崩壊寸前で、もう八方塞がりの、
自殺願望の其の男の前に現れたのは、

幽界からやってきた交通事故死した父子の
運転するオデッセイで、これに誘われて乗り込みます。

現世と幽界、過去と現在を行ったり来たり
正に時空を超越した、奇想天外な、不思議なストーリー。

自分の気がつかなかった過去の事実を知って、
人生のやり直しは利くのか??


著者のすごい発想力、筆力に驚くと共に
せつない、心に沁みる、感銘を受けた小説でした。

ハッピーエンドに終わらなかったかも知れない、
然し、しかし---- 希望があれば、勇気を貰って明日は変わる