本当にメジャー・リーグは名前の宝の山である。
今回は、ニューヨーク・メッツのドゥーダ選手にご登場願う。
フルネームは Lucas Christopher Duda。容貌はあまりラテン系という感じはしない。生まれはカリフォルニア州ということで、ラテン系が多い土地ではある。
さて、姓の Dudaであるが、これはスペイン語の普通名詞で、英語の doubtに相当する。
ダスティン・ホフマン主演の映画に「ミセス・ダウト」というのがあったが、原題は“Mrs. Doubtfire”である。映画の中で、ダスティン・ホフマンが「放火の疑いがある」(doubt fire)という新聞記事を見て、とっさに考え付いた偽名である。筆者はこれまで、DoubtfireやDoubtという姓を持つ人物にお目にかかったことはない。
また、スペイン語圏に、Dudaという姓があるのかどうかも不明である。ドゥーダ選手がラテン系かどうかも確認が取れていないので、Dudaという姓がスペイン語圏以外の姓の可能性もある。しばらくは、モヤモヤ感が続きそうである。
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スペイン語とともに考える英語のラテン語彙の世界 (開拓社言語・文化選書)
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