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コスタリカ再訪(130)Bijagua (ビハグア)の元看護師

2016-09-30 17:39:23 | コスタリカ
  Bijagua(ビハグア)の友人宅でコーヒーをいただきながら、女房殿は久しぶりの再会を喜び、談笑する。筆者も挨拶程度はお付き合いして、家の周りの写真を撮影する。
 
 
 
 【昔ながらのコスタリカの田舎町の風景。幹線道路からものの数十メートル入ったところ。】
 この時期はクリスマス直前なので、当然、この家も飾り付けている。
 
 
 女房殿の友人はさすがにお年を召してきたが、往年の美貌はまだまだ健在である。言い寄る男は山ほどいたようだが、独身を通してきた。というと、聞こえはいいが、実は、結構好色との事で、本人もそれを公言している。
 昔は看護婦(enfermera)もやっていた。好色の美人看護婦というと、いかにもその手の映画の題材になりそうである。イタリア製のピンク・コメディーも36年前、サンホセの映画館でよくやっていた。その中に、“Enfermera Nocturna”(夜の看護婦。「夜勤の看護師」ではちょっとね)というのがあったように記憶している。新聞の映画欄に思わせぶりな広告が載っていた。
試しにネットで“Enfermera Nocturna”を調べてみたが、ホラー映画の方がヒットしてしまった。これは全くの別物である。

 さて、看護婦さんをはじめ、制服の女性は洋の東西を問わず、魅力があるようだ。
 今では「看護婦」ではなく、「看護師」になってしまったが、やっぱりその手の映画にするには「看護婦」のほうがふさわしいのではないか。
 日本では、男性もこの分野に進出するようになって、当初は男性は「看護士」と言っていたものだが、いつの間にやら、男女を問わず、「看護師」になってしまった。
 コスタリカにも「看護士」(enfermero)もいるが、「看護士=オカマ」という偏見が根強いようである。
 ちなみに、enfermera という言葉は、「病気」を表す enfermo の派生語である。nocturna(nocturno の女性形)は英語の nocturne に相当する。「夜想曲、ノクターン」という意味がもっともポピュラーだろう。このことばは noche(夜、ラテン語では noctis) の関連語である。
反意語は diurno (昼の)で、こちらは día(英 day)の派生語のはずである(手元の辞書には明記されていないが)。

 ところで、「婦」から「師」に変わったのは、看護婦ばかりではない。保健婦も保健師になった。
 「婦」の字は女偏に箒を表すつくりがついている。何かの団体によると、この字は女性が家庭に閉じ込められて、家内労働をしているそうである。女性の社会進出を妨げる、とか何とかという理屈で「婦」の字を使わないようにした結果らしい。
 しかし、なかなか「師」にならない職種もある。最近テレビドラマのタイトルにも使われた「家政婦」が「家政師」になったという話は聞かない。そもそも、いまどき、「家政婦」を雇えるような人は一部の大金持ちを除き、ほとんどいない。ということで、「家政婦」は問題にする価値がないのだろう。
 もうひとつ、「慰安婦」も「慰安師」にならない。こちらも「家政婦」と同じ理屈で問題にされないのだろうか。それとも、慰安する人たちは全員女性だから、「慰安婦」のままでいいということだろうか。人によっては、男性の「慰安師」の方がいいという場合もあるだろうに。
 話が変なほうに行ってしまった。
 
 女房殿の友人宅に長居すると、この日宿泊するホテル、Río Celeste Hideaway Hotel (英米人観光客が多いのだろうか、Hideaway 「隠れ家」という英語の名前になっている)に着くのが夜になってしまう。距離は大したことはなさそうだが、また、悪路を行くようなので、4時半においとました。
 


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