こちらの名前を尋ねられたら、名前の前に“señor (señora, señorita)”をつけてもよい。これらは敬称にもなるが、男か女か、女ならば、既婚か未婚かを表す役割もある。英語には既婚・未婚を問わず、女性に対して用いられるMs.(ミズ)のようなものがあるが、スペイン語にはない。
ペルーでは地位の高い人は“señor (señora)”では物足りないのか、“doctor (doctora)”を自分の姓の前につける人もいた。
筆者はペルーでは、よく“ingeniero”(インヘニエロ、語源は英語の“engineer”と同じ)と呼ばれたものだ。筆者は別に「エンジニア」でも「技師」でもなかったのだが、“señor (señora)”よりも格上の敬称のような感じだった。それとも、勤め先が国立工科大学(Universidad Nacional de Ingeniería) 付属の施設だったので、そう呼ばれていたのだろうか。
ところで、かかってきた電話の相手の名前を尋ねるときは“¿Quién habla?”(直訳は「だれが話しているか」)とは普通言わない。これは、あまり丁寧な言い方ではない。“¿De parte de quién?”というのが辞書に載っている言い方で、「どちらさまでしょうか」に相当するだろう。最後まで言わないで、“¿De parte?”ということもある。これは教科書では習わなかったが、シチュエーションでわかる。
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はじめてのスペイン語 (講談社現代新書)
コスタリカの歴史 (世界の教科書シリーズ)
人名の世界地図 (文春新書)
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