ドンドンこにしの備忘録

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「QED 鬼の城伝説」 高田崇史読了!

2017年09月15日 22時05分05秒 | 作家 た行
QED 鬼の城伝説 (講談社文庫) 2017.9.15読了。
高田 崇史 (著)

桃太郎の鬼退治は、曇りなき善行だったのか?岡山・吉備津神社に今も伝わる鳴釜神事では、大和朝廷によって退治された鬼神「温羅(うら)」が、釜を唸らせて吉凶を告げるという。一方、桑原崇(タタル)は、旅の途中、鳴ると凶――主が死ぬという大釜に遭遇。事実、土蔵に長男の生首が。事件の核心“桃太郎伝説”の騙りとは?


なんと、QEDシリーズお初です。伝奇ミステリーでしょうかねとか思ってはいたのですが、もう少しミステリー色(探偵物)が強いのかと思って読んでなかったのですが、自分はいい意味で裏切られました。いちお、殺人事件は起こります。しかも連続ですが、ほぼその殺人事件なんて、そっちにおいといて、桃太郎伝説とはいったい何だったのか?ということに大半のページをもってかれます。中央政権に侵略された吉備の民衆の話が、都合のいいように勝者の伝承として1500年も語り継がれることにより嘘も本当のような話になっていったんだという真実がタタルにより明らかにされていく。うーーん。面白い。現代に起きた殺人事件そっちのけな所が実にいい。…7.5点。


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