ドンドンこにしの備忘録

個人的な備忘録です。他意はありません。

「天に堕ちる」 唯川 恵読了!

2016年05月02日 16時11分15秒 | 作家 や行
天に堕ちる (集英社文庫) 2016.4.29読了。
唯川 恵 (著)

騙されていると知りながらも、出張ホストに貢ぐ「りつ子」。男の都合に合わせ、ソープ嬢へと身を落としていく「茉莉」。中学生の男子生徒に密かな欲情を抱く養護教諭の「和美」。ありきたりの生活の中にある、小さな小さなくぼみ。わかっていて足を踏み入れるのか、気づかないうちに、穴が広がってすべり堕ちてしまうのか。一途に愛することの幸せ、そしてその代償。十人十色の愛のカタチを描く、傑作短編集。


この本のどこかに書いてあった、「人間が持つ、明と暗、優しさと毒、幸福と恐怖。それらは隣り合わせにある。だから、人はほんのささいなことで足を滑らせてしまう。」本当に人生なんて、紙一重。それに、愛だとか幸福だとか、感じ方は人によって千差万別。この小説の主人公たちは、傍から見れば堕ちていくんだけど、タイトルが「天に堕ちる」だけあって、実は本人だけは、禁断、甘美な天国に堕ちて(?)いるのかもしれない。よくもまぁ、色々なタイプの穴に堕ちるストーリーを考えられるものだと感心してしまう。…7点。


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