ダービー・勝者はいつも称えられる。

 ダービーが終って、身も心もsit downしたままだ(笑)。その年度の馬たちにとって、大きなゴールであり、また先への展望にチョイと背伸びする瞬間でもある。心からダノンデサイルを称えたい。何度本命を変えようと当たるわけもない無為な作業となったが、不思議とネガティヴでもない。sit downと云ったのは体力の問題だ(笑)。
　ダノンデサイルは好発から位置取りに行く。ハナの雰囲気もあったが、エコロが行ったのを見てなだめる。あとはラチ沿いで脚をためて、直線は前のエコロの動きを見つつ抜け出しを計る。先頭に立ってからは全くの楽勝。これで5戦3勝になるが、負けた2回は出遅れ。血統的にはスケール感あるし、アッパレなレースだった。
　ジャスティンミラノはダッシュが甘かったが、外からすぐに追い上げ好位まで取りつく。あとは脚をためることに専念。直線向いて早目に追い出すが、手応え今ひとつでも渋太く伸びるのは皐月でも見せた。今回は先頭に立つ瞬間はなく、勝ち馬には完敗だが、後続には差をつけ能力とスタミナは一定の評価。菊も有力だろう。
　シンエンペラーは中団も気持ち行きたがったか。ゴンデバの後ろで向う正半ばから他馬が動いた時も関せず。結果的に4角は11番手あたり。それから馬群の真ん中を割って来た。スタミナが生きた感もあるが、状態もデビュー以来1番良かったと思う。私としては悔恨…。応援馬にしたかった(泣)。
　サンライズアースは最内枠も前半は最後方。1000m通過した後に外をグングン上って、1400mの地点では先頭に並びかける勢い。普通ならツキバテのパターンだが、下がりかけてから渋太く、結果4着は大健闘。上のセラフィックコールはヘニーヒューズでダートだけど、メチャメチャ強いからね。
　レガレイラはゲートうまく出た。ルメは「スタート遅く…」とか云ったらしいが、言い訳かいな(笑)。特に不利もなく道中は走れたね。ペース遅いし勝つためには少し早目に動いて、位置とコースを奪うことだが、それをしたら最後の切れ味が使えるかわからない。4戦2勝の牝馬だしリバティとは馬の資質も違う。タバルが取消たことを加味すれば、少し人気になり過ぎたかな。
　ダノンエアズロックはスッと出たが、大事に乗る感じで中団。その後もジリ下がりで、直線は一瞬伸びかけたが、あと1ハロンでモレイラも諦めた。気性面からの消耗が大きかった模様。モシーンの血らしいといえばそれまでだが。
　それにしても横山典。そりゃ若い頃よりは老けたにしても、ここ数年だけ見てもあまり変わらないよね。なんなら口調とか元気さ増した感。土曜はヨコカズが葵を勝ったが、今年横山家でなんと重賞8勝だ。レース後向う流しでヨコタケがノリに寄って言葉を掛けていたが、嬉しい反面自身の立ち位置を思い知ったことだろう。明日来る…。
例年に比べて日本ダービーの世の中的浸透度というか、与える影響力が少し低いような気がした。売上は一応の面目だが、競馬も日本の構造的な社会経済推移によって、呉越同舟ということなのか。やはり歴史的なスーパーホースの存在が求められるか。手っ取り早いのはアーモンドアイの仔になるのかな。まあ初仔で期待大きすぎると可哀そうだけどね。
　安田記念はいいメンバーだけど香港馬の参戦で一層謎が深まる。一番面白いのは、ダービーでダノンにしてやられた戸崎が、ここはダノンに乗って勝っちゃうシーンかな。2才新馬戦も注目には違いない。