依然としてサバイバル模様のクラシック戦線。牝馬は角居厩舎の三人娘が話題を集めそうな気配だ。 昨年の2才女王トールポピー、あのエアグルーヴの娘ポルトフィーノ、ダイワメジャー・スカーレットの妹ブーケフレグランスである。 阪神JFを差し切ったトールポピーは当然として、あとの2頭が注目される。 ディープの妹ヴェルザンディが骨折したこともあり、武豊としてもポルトに賭ける気持は強くなったかな。来週9日のエルフィンSで復帰の予定だが、何分にも昨年6月以来、約8ケ月ぶりとなる。反応は良さそうな馬なので、いきなりでも走れるとは思うが。 そして4戦目で待望の初勝利を飾ったブーケ。この血統で4戦とは? なのだが、実はデビュー時まだ7~8分の仕上げで使っていたフシがあり、さらに勝った馬がそれぞれ評判の馬たちで、ツキもなかった。前走ココシュニックらを子供扱いしたあたり、間に合いそうな雰囲気になってきたよ。今月16日の府中を使うという話もあり、どうやら桜も視野に入っているか。12月1日デビューの馬なので、2月半ばで5戦目となると、かなりの強行軍になるね。 ということは、どうやら角居師の意思として、桜花賞3頭出しを目論んでいるようだ。 昨年春の段階で、角居厩舎の特に牝馬勢は豪華という話だったが、そのあたりは師なりにプライドというか、意地みたいなものも感じるね。 とにかく血統・馬体と申し分ない三人娘。 それぞれの春を見守っていきたい。
注目の若駒S。なんと1着同着というおまけ付だった。これだけのレベルのレースとしてはスローだったので、各馬の色々な側面が見えた気はする。ジュウクリュウシンは流れに乗って、藤田が勝ちパターンのレース。キャリア1戦で精度の高いレースができるのは能力の証明。それをゴールで交したかに見せたアインラクス。これまでも追って渋太く伸びていたが、これでクラシックを目指す路線に乗ったね。 キングスエンブレムは前走福永が乗った時みたいに、控えめに進めた。スローだけに辛い形になったが、あそこまで詰めれば上々か。とりあえずどんなレースでも出来る感じだ。 ダイシンプランはひと息入って、本調子ではなかったか。それにしても負けすぎだけどね。 ジュウクとアインは弥生賞になるのかな。今日中山ではスマイルジャックが勝ち損なったけど、ほんと権利獲りへ熾烈な争いだ。去年のインフルエンザ禍の影響もあって、今年は例年以上に厳しい戦いが続いて行く。 幸あれ。
先週、兄ディープインパクトばりの豪脚で2勝目を飾ったヴェルザンディが、なんと骨折した模様。全治半年という話もあり、春のクラシックは絶望となった。これまでも指摘してきたように、今世代の脆弱ぶりは目に余る。期待の良血馬で、デビュー前、後を問わずリタイアした馬の多さは目を覆うばかりだ。 レーススケジュールが決っている以上、レベルがどうであれ、勲章馬は出るけれど、戦いは華やかであれ、と思うのはファンとして切実な気持である。アルスノヴァが消えたばかりの牝馬路線は、ポルトフィーノの復帰に注目が集まりそうだ。 一方牡馬勢は、とりあえず今週行われる若駒S。もう離脱馬を出してほしくない。いいレースで、無事を願う。
今週の若駒Sは重賞以上に注目される。現時点では、キングスエンブレム、ダイシンプラン、アインラクス、ジュウクリュウシンと出走する模様。これが共同通信杯やきさらぎ賞といわれても好カードとなる。 昨年の若駒は、本命のクルサードが、モチの逃げをハナ差捕らえられず、直後屈腱炎となり、クラシックは水の泡となってしまった。それはまあアヤとして、やはりこのレースはクラシックの登竜門と位置付けていい。 キングスはすでに実力を認知されているし、新馬でブラックシェルを凌駕したダイシンプラン。あの天馬ファミリーで素質をビンビン感じさせるアインラクス。新馬で柔軟性のあるパターンで楽勝したジュウクリュウシン。 それぞれがG1を意識している馬たちである。 とにかく無事に4頭が顔を揃えたら、ゾクゾクするようなレースになることは間違いない。 ウ~ン、これは必見ですぞ!
京成杯
シンザン記念はDシグナルが人気に応えたが、こちら二千の京成杯。勝てば即クラシックが見えてくるか。 レースはプラチナメーンの先導だが、なんとなく各馬様子をみながら走らせている印象。デビュー戦圧巻だったステルスソニックは、中位から3角過ぎ動いて、4角から抜け出しかかったが、今日はそこまで。 勝ったマイネルチャールズは、前走ホープフルの時は手応え悪くて、松岡の手が動きっ放しだったが、今日は割と楽についていけた。とにかく勝負強さというか、根性のある馬で、きっちりと勝ち切ったね。 穴をあけたベンチャーナインはS後すぐにおさえて、直線だけのケイバに徹底。うまくハマッた感じだが、脚の使い方の難しい馬で、今後も穴馬タイプとして存在か。アイティトップも後方から外を追い上げて見せ場充分。次走、丹内を乗せ続けるか、乗り替わりとなるか注目。 そして惜しかったのは紅一点のリトルアマポーラ。やや大事に乗りすぎた感じで、ゴール板ではこの馬が一番脚を余していた。実にいいフットワークをする馬で、桜とオークスが楽しみになった。 しかしマイネルチャールズが勝ってみると、これを葉牡丹で完封したミステリアスライトの離脱が非常に残念だね。