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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

A Study in Pink Audio Commentary その5

2018-05-13 11:17:34 | Sherlock S1E1 Commentary
Patrick Melrose の放送がいよいよ始まりました。
E1のみRadiotimesのサイト上で先ほど無料放送されていたようですが
毎度日本チームはDVD発売まで我慢なんでしょうね。
とりあえず私はThe Child in Timeを見終わらないと。(まだ見終わってない)

でも今回は「ピンクの研究」コメンタリー続きです。


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モ:ずっと確認しようと思ってた。シャーロックが何分間画面から消えるかを。
最後に見たのが30分すぎだから12分間出てこない。第一話の中盤なのに。



ゲ:僕のせいだ。
モ:マークが時間稼ぎをする。



恋愛に発展しない二人のやり取りは絶妙に演じられている。
一度カットしたけどまた戻したよ。
ゲ:秘密情報機関の話をしたけどマイクロフトが示す力はすべて恐ろしい。
ちょっとしたジョークでも怖いね。ジョンをもてあそんでいるようだ。
モ:ジョンは兵士の勘で不吉さを感じている。



モ:ついに登場。
ゲ:ここではモメた。
モ:ポールと議論して結局使わせたけど「ニコチンパッチが何になる?」と思ってる。
ゲ:3つもつけている。



モ:設定についてほかにどんなことを話し合った?
ゲ:ドラッグについて。このあと詳しく話そう。
科学捜査の時代に生きるホームズについて、喫煙と依存症。
モ:ドラッグについては僕らはそれほど興味がなかった。



ゲ:大した問題ではない。
ホームズファンである僕たちにしてみればドラッグのことはいつも大げさに騒がれ過ぎだ。
ホームズはドラッグを打つよりも笑っていることのほうが多いのにね。
しかもドラッグの記述は初期だけ。
現代版のシャーロックはドラッグをやるのだろうか?
ゲ:手を出すかもしれないけどつじつまが合わなくなる。
彼は退屈を紛らわして脳を衰えさせないためにドラッグをやっていた。
刺激的な事件の合間に注射を打ってたら不自然だ。
モ:やろうと思わない。
大事なのは彼を変人に描くこと。頭脳が並外れているのだから刺激が必要だ。
呼吸するために泳ぎ続けるサメと同じ。だから彼は謎を解く代わりにドラッグをやる。
ビクトリア時代はそれが彼を変人に見せる面白い表現だった。
ゲ:広告を見たり。



モ:そうそう。トンチンカンだ。
だが現代を舞台にした場合きっと18歳の彼は荒れ放題だったはずだと思った。
落ちこぼれになったらバカな事ばかりしていた。落ち着きを持てるようになるまでは。
「難問があれば満足だ」と悟るまでの彼を想像できる?相当な変人だったはず。
ゲ:原作では彼の学友の父親が推理を仕事にしたらいいと言うんだ。
そう言われたのは彼にとって初めてだった。
マイクロフトは中欧で放浪する弟に落胆していたはず。
だが突然シャーロックは生きがいを見いだした。それでも粗削りな部分は持っていた。
優しくさりげなくたしなめてくれる人物に出会い彼は初めて人間らしくなれた。



モ:自分にとって味方だからジョンには耳を貸す。彼に注意される時もあるけど。
ゲ:ジョンは「好意的な聞き手」だ。僕らと同じ。笑。
スー:みんなは「うせろ」と言う。
モ:その通り。
ゲ:もうひとつ問題になったことがある。現代版では「CSIの世界」をどう描くか。
ドラマではなく科学捜査と言う意味で。
原作ではホームズが科学捜査を考案していたが現代では?
やはり彼は特別な存在と言うことにした。
警察が証拠を集めたり計測したりするが彼の判断は・・・



モ:例えば人間の頭脳を使わないと思いつけないことにホームズは気づく。
最も秀逸な推理のひとつは「白銀号事件」だ。
「犬の奇妙な行動に注意しろ」「何もしていませんが?」「それが奇妙だ」
犬がほえなかったため侵入者は内部の者と推測した。
コンピューターや監視カメラが何台あっても「平常である奇妙さ」には気づけない。
ゲ:子どもの頃に読んで鳥肌が立ったのを覚えている。
僕らは傑作だと思ってもコナン・ドイルには普通かもね。
だが本当に画期的なアイデアだ。様々な方法で応用できる。
だから「ヤケクソ」なレストレードも助けを求める。彼にしか気づけない。



モ:ここでシャーロックは自分の賢さを見せようとする。人に気づかせたいほど賢いんだ。
いつもは骸骨に話していたからジョンがいてご機嫌だ。「一緒に来い」と。
スー:作る相手がいない料理名人ね。
モ:笑ってくれる人がいない大物コメディアンとか。



「シャーロックはジョンと出会って人間らしくなれた。」
このモファティスの神解釈がシャーロックというドラマの基本なんですよね。
ラストのお互い探りあっている感じもすごく好き。

JW「警察には?」
SH「4人死んでるんだ。警察に話している時間はない。」
JW「なら、なんで僕に話すんだよ?」
SH「ハドソンさんが僕の頭蓋骨を持って行ったんだ。」
JW「要するに僕は頭蓋骨のかわりか?」
SH「落ち着け、君はよくやっている。それに。」
JW「それに?」
SH「君はそこに座ってテレビを見てもいいんだ。」
JW「何、君は僕に一緒に行ってほしいのか?」
SH「僕は外出する時は同伴者がいたほうがいいんだ。声に出して話せば良い考えも浮かぶ。
頭蓋骨を連れていくと注目を浴びてしまうんだ。だから・・・」

SH「何か問題が?」
JW「ああ、ドノヴァンだ。」
SH「彼女が何?」
JW「彼女が言ったんだよ。君はこういう事に興奮する、楽しんでるって。」
SH「僕は「危険」だとも言った。でも君は戻ってきた。」
シャーロックが部屋から出ます。
ジョンは少し考えてから「Damn it!」と立ち上がります。

ジョンを誘い出す言い訳がね、素直じゃないと言うか・・・うふふー。

中欧で荒れ放題だったシャーロックとか
ビクトリアSPでチラ見せした弟に手を焼く兄とかぜひドラマ化してほしいです。

アンシアとジョンとの車での会話、あやうくカットだったけど私は名場面だと思っています。
そういえばこの頃のアンシアは謎めいていて、きっと隠れた能力とかあるんだろうと思い
きっといつかお披露目してくれると思っていましたが・・・・

スパイものやるならアンシアが実はエージェントでマイクロフトの身に危険が迫り・・・
みたいなものでも良かったのに。

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
優しくさりげなくたしなめてくれる人… (Misty)
2018-05-13 16:03:20
こんにちは。
荒れ放題だったシャーロック、見てみたいですね~でもベネさんが若返るのは無理?今の技術なら可能かな?この頃のモファティスのシャーロック像には、すごく納得できますね。二人の関係性についても。ドラッグについても、こんな風に言ってたんですね。それがどうしてああなる…(涙)

ところで、最後のシャーロックのセリフ、Γ“危険だ”と言ったよ。でも君は戻ってきたよね。」のような意味かな…と思っていたのですが、今原文を確認できないのでよくは分かりません。何にしても、“ジョンに聞いてもらえてご機嫌”なシャーロックがすご~く可愛いです!ジョンを乗せるのがうまいです。

それから、Γリミックス」見終わりました。今回はヨンドゥに泣かされました~ロケットとヨンドゥとの絡みもなかなか良くて。笑いもいっぱいあるけど、感動的でもありますね。見てよかったです!
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Re.優しくさりげなくたしなめてくれる人… (dico)
2018-05-13 19:29:54
Mistyさん
こんばんは~。
確かに今の時代はCGで若返りできますよね。若返ったベネさんで観てみたい気もします。この頃のモファティスの発言は納得しすぎて感動すら覚えるレベルです。私もあらためて観て、こんな事言ってたんだー、モファティス、なのになぜ?と泣きたくなります。本気で一度このコメンタリーを見て欲しいです。そしてこの頃の気持ちを思い出してほしいです。
シャーロックのセリフですが原文を確認したらご指摘通りでした!ものすごく誤訳してました、私。
当時は「and here you are. 」がうまく訳せなかったんですね、きっと。いつもありがとうございます。修正します。
ちなみに原文です。
JW: She said. You get off on this. You enjoy it.
SH:And I said “dangerous,” and here you are.

ご機嫌なシャーロック、かわいいですよね。ジョンを乗せるの、確かに(笑)

リミックス、ご覧になりましたか!そうそうそうなんです、ヨンドゥがね、ホントにね。なんでしょうね、最後のあのヨシヨシな手は。あれに泣かされました。ロケットとの絆も良いですよね。おススメして良かったです~、ご報告ありがとうございました!
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隙間をあれこれ考える (篠田真由美)
2018-05-14 08:40:48
気に入ったもの(小説/まんが/ドラマ/芝居などなど)ほどつい、隙間を考えたり、ここはこうだったらもっといいのにな、と思ったりします。
ここで若い時の荒れ放題のシャーロックに思いをはせるおふたりにも、そんなファン心理を感じます。
確かにシャーロックはその頃、相当にヤバイ状況になって、それを強くたしなめた兄との間に、消せないわだかまりが残ってしまった、というのはありそう。
兄は言い過ぎたと思っても、彼のためを思っていったのだ、私は間違っていない、と謝れないし、弟は兄の正しさに傷ついたプライドのせいで、なおさら素直になれない。
歳の離れた優等生の兄と、向こうっ気の強い天才肌の弟。葛藤のドラマですね。

初見の時、コカインをニコチンにずらすの、「上手いな」と思ったんですよ。
当時コカインは非合法ではなかったし、それでも紳士の趣味としては決して誉められたものではない、という意味で、現代の喫煙とわりと近いのだろうなと。
コメンタリだとおふたりもそう考えているように受け止められるのに、でも「ヤクのがさ入れ」でシャロの反応は微妙だったっけな、なんて思ってたら、S3E3から、S4でヤク中の大安売りでした。
制作者に長期的な展望はなかった、と推測する由縁ですが。

あ、重箱の隅でごめんなさい。「恋愛に貼って市内」は「恋愛に発展しない」の変換ミスですね?
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Re.隙間をあれこれ考える (dico)
2018-05-14 21:18:41
篠田先生
歳の離れた優等生の兄と、向こうっ気の強い天才肌の弟←そうなんです、これなんです、これが見たいんです!!私の脳内だけでは限界がありますので先生の考えたホームズ兄弟設定でドラマ化してほしいです。この頃の兄弟はパワーバランスが絶妙なんですよね。

ニコチンのアイデアは本当にそうですよね。パッチも面白かったし。ヤクのがさ入れの反応でドラッグの過去をほのめかしていましたけど、まさかS3、SP、S4であんな展開になるとは。「大安売り」まさしくこれですね。本当に長期的な展望はなかったんですね。

「恋愛に貼って市内」きゃーー、ご指摘ありがとうございます!修正します。変換ミスやタイプミスよくやるんです。もしまたお目に入りましたらご一報くださると嬉しいです。
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ていねいな仕事 (あきこ)
2018-05-16 18:07:17
人気が出て、のちのち公開することになりましたが、放映が決定する前に「パイロット版」を作ることができるくらい…とことん練られた贅沢な作品でしたね。
この頃にはスタッフにも俳優陣にもじっくりと作品に向き合う余裕があったということなのでしょう。ていねいな仕事ぶりを感じます。
S3以降は余裕がなくて、思いつきやその場のノリで話が迷走していったのが。いち視聴者にも残念です。

それにしても。この頃のベネディクトさんもマーティンは実にかわいいですね。
共にこのとき十分にいい歳した大人なんですけど(なんといってもマーティンのしわしわぶり!)。なんだか表情に少年っぽさが残っていて。
ハドソンさんが「ボーイズ」と呼んだノリに共感します!
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Re.ていねいな仕事 (dico)
2018-05-16 21:49:07
あきこさん
パイロット版を作ったうえでもう一度同じエピソードを作れるのはあまり無いとご本人たちも仰ってましたよね。モファティスがとても丁寧に、そして楽しんで作っていたのが目に見えるようです。S3以降は本当に迷走でしたよね。思いつきで走ると碌な事が無いの典型というか・・・残念としか言いようがありません。

かわいいですよね!!そして仰る通り少年のようなおふたり。ベネディクトは首も細いので余計に少年ぽいと思うのかも。マーティンは言わずもがなです。この方はセルフプロデュースができる人なのでいつでも安心して見てられます。そういえば始まりますね、カーゴ。始まったのか?Netflixは観れないのでAmazonでも配信してくれないかしら・・・・
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