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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

Sherlock 1-1 A Study in Pink その7

2015-03-31 07:52:58 | Sherlock S1E1
「ピンクの研究」

Directed by Paul McGuigan
Written by Steven Moffat


221Bの戻る前に自分のフラットに立ち寄り引き出しからシグ・ザウエルを取り出しポケットに押し込みます。


ジョンを乗せた車が221Bの前に止まります。
ジョンはシートベルトを外しながらアンシアに話しかけます。
JW「あのさ、僕が行った場所を君のボスに言わないでくれるとありがたいんだけど。」
An「いいわよ。」
JW「もう言っちゃったよね?」
An「ええ。」

ジョンはドアを開けますが、もう一度アンシアのほうを向きます。
JW「ねえ、暇なときってあったりする?」
An「たくさんあるわよ。」
ジョンはアンシアの次の言葉を待ちながら無言でじっと見ています。
それに気づいたアンシアが「Bye.」と言うので、ジョンは「OK」と言って車を降ります。
さすが三大陸先生、どんな状況であっても女性へのアプローチは欠かしません。


ジョンが部屋に入るとシャーロックはソファに寝そべり、左手を開いたり閉じたりさせています。
JW「何をしてる?」
SH「ニコチンパッチ。思考の助けになる。」
SG「ロンドンでは近頃たばこを吸うのもままならない。頭脳労働には厄介な問題だ。」
JW「呼吸にとっては良い事だよ。」
SH「ああ、呼吸ね。呼吸は退屈だ。」
JW「パッチが3枚?」
SH「パッチ3枚分の問題だ。」

これは「赤毛同盟」に出てくるタバコ三服分の問題」が元ネタなんでしょうね。
50分は話しかけないでくれ、と言う場面です。


そう言って目を閉じるシャーロックを上から見下ろしたジョンが少し間をあけてから
JW「僕にすぐに来いって言っただろう。何かあったのかと思って。」
と、言うとシャーロックは思い出したように目を開けて
「ああ、うん、もちろんだ。君の電話を貸してくれないか?」と言います。


JW「電話?」
SH「僕の電話は使えないんだ。電話番号が知れ渡っている可能性がある。ウェブサイトに載っているから。」
JW「ハドソンさんに借りろよ。」
SH「うん、彼女は1階にいるから叫んでみたけど聞こえなかった。」
JW「僕はロンドンの向こう側にいたんだぞ。」
SH「別に急いではいない。」

あーいえばこー言うな会話が続きますが、結局ジョンは自分の携帯をポケットから出します。
シャーロックに渡す時のジョンの顔が非常に怖いです。。。怒ってますね?

JW「事件(ケース)の件なのか?」
SH「彼女のスーツケースだ。」
JW「彼女の?」
SH「どう見ても彼女のスーツケースだ。殺人犯がスーツケースを持っていった。重大なミスだよ。」
JW「そうか、犯人が彼女のスーツケースを持っていったのか。それで?」
SH「他に方法がないんだ。危険だがやるしかない。」
かみあっているようで全然成立していない会話なところが面白いですが、
ジョンは大変だと思う(笑)


SH「僕のデスクに電話番号があるからテキストを送ってほしい。」
JW「テキストを送らせるために僕をここに呼んだのか。」
SH「そうテキストだ。番号はデスクの上にある。」

そう言って電話をジョンに向かって差し出します。
それを聞いたジョンの顔が怖いです。
なんだけど、結局はシャーロックから電話を受け取るため歩き出します。
受け取ったあと、窓を覗くジョンに「何か問題でも?」とシャーロック。
「君の友人に会ったよ。」とジョンに言われ怪訝そうに「友人?」と言いますが、
「敵だって。」と言われ、納得したように「ああ。どの敵?」と言うシャーロックが、もうね(涙)

JW「君の宿敵だと言っていた。普通、宿敵がいる奴なんていないだろう?」
SH「僕をスパイすれば金を渡すと?」
JW「うん。」
SH「申し出を受けたか?」
JW「No.」
SH「残念。折半できたのに。次はよく考えろよ。」
JW「彼は誰なんだ。」
SH「君が今まで会った中では最も危険な男だが今は関係ない問題だ。」
JW「ジェニファー・ウィルソン。待ってくれ。死んだ女性の番号じゃないか。」
SH「そうだ。それは重要ではない。番号を入力してくれ。」

SH「入力してるか?」
JW「うん。」
SH「終わった?」
JW「あー、ちょっと待ってくれ。」

SH「内容はこうだ。『ローリストンガーデンズで何があったのかしら。私、意識を失ったみたいなの。
ノーサンバーランド·ストリート22番地に来て。』」


What happened at
Lauriston Gdns?
I must have b

と、打ったところで、「君、気を失ったのか?」とジョン。
SH「何?いや、違うよ。」
とシャーロックは起き上がり「その内容ですぐに送ってくれ。早く。」と言いながら
ピンクのスーツケースを取り出します。
SH「送った?」
JW「住所は何だっけ?」
SH「ノーサンバーランド·ストリート22番地。急げ!」


ジョンはピンクのスーツケースを目にして驚きます。

JW「これ、ピンクの女性のスーツケースだよな。ジェニファー・ウィルソンズの。」
SH「もちろんだ。」
ジョンが無言で立っているのに気がついたシャーロックは、一瞬脱力します。
このシャーロックがかなりかなーり好きです、私。
SH「ああ、言っておくけど、僕は彼女を殺してはいない。」
JW「君がやったなんて言ってないだろう。」
SH「違う?君に送ってもらったテキストと彼女のスーツケースがあるという事実から、
そう思うのは理にかなっている。」
JW「いつもみんなに君が殺人者だって思われてるのか?」
ジョンの言葉を聞いたシャーロックはニヤリとし、
「時々ね。」と言ってカウチの背もたれに腰を下ろし、顎のところで手を組みます。
ここのシャーロックもかなーり好きです。
が、疑われるに慣れている様子が悲しいです。子供の頃から苛められてたんだろうな、と妄想。
ジョンは少し考えてから口角だけで笑うとシャーロックの向かい側に座ります。


JW「どうやってこれを手に入れたんだ?」
SH「見つけたんだ。」
JW「どこで?」
SH「殺人者は間違いなく彼女を車でローリストンガーデンズまで乗せたんだ。
それが車の中にあったとしたら、偶然置かれていた事もあり得る。
誰もこのスーツケースに注目することはない、統計学的にも男性は特にね。
スーツケースがまだ車の中にあると気づいたとき、彼はそれを処分しなければと思ったのは明らかだ。
彼がミスに気づくまで5分以上はかかっていないだろう。
僕はローリストンガーデンズから車で5分の範囲内ですべての裏通りをチェックした。
誰にも目撃されずに大きなものを処分できる場所を。」
シャーロックがスーツケースを探し出す場面。
ビルの屋上にいるシャーロックと月がいい感じなんですよね。


SH「それを捜し当てるまで1時間とかからなかったよ。」
JW「ピンクだ。 君はスーツケースがピンクだと気づいていたのか?」
SH「ああ、ピンクなのは明らかだよ。」
JW「なぜ僕はそこに気づかなかったんだ?」
SH「君がバカだからだ。」
そう言われムッとするジョン。
SH「情けない顔をするな。みんなそうだから。見てくれ。何がなくなっていると思う?」

↑これですよー、まつ毛の長さも際立ってうっとりです。

JW「スーツケースから?わかるわけないだろう。」
SH「彼女の携帯電話。電話はどこにある?死体にはなかったしスーツケースにも入っていなかった。
彼女が電話を持っていたことはわかっている。君がテキストを送った電話番号があるんだ。」
JW「家に忘れたとかじゃないのか。」
シャーロックは再びカウチに座りなおします。

SH「彼女にはずっと愛人がいたから注意深く行動している。
家に電話を置き忘れるはずはない。」
JW「なぜテキストを送ったんだ?」
SH「さあ、そこで問題だ。彼女の電話は今どこにある?」
JW「彼女がなくしたのかも。」
SH「なくしたか、或は・・・?」


JW「殺人犯・・・君は殺人犯が電話を持っていると思ってるのか?」
SH「おそらくスーツケースと一緒に電話も置いていったんだ。
おそらく彼は何らかの理由でそれを持っていった。
いずれにしても、確率的には殺人犯が電話を持っている。」
JW「ちょっと待ってくれ。僕は殺人犯にテキストを送ったのか?何の役に立つんだよ。」
その時、ジョンの携帯のコール音が鳴ります。相手は非通知です。

SH「殺人から数時間後に彼女が受信するべきテキストを彼が受け取った。
もし他の誰かが携帯を見つけていたならテキストは無視するだろうが、殺人犯なら・・・・」
コール音が鳴りやみ、シャーロックはスーツケースの蓋を閉めると
「パニックだ。」と言って立ち上がります。


JW「警察には?」
SH「4人死んでるんだ。警察に話している時間はない。」
JW「なら、なんで僕に話すんだよ?」
SH「ハドソンさんが僕の頭蓋骨を持って行ったんだ。」
JW「要するに僕は頭蓋骨のかわりか?」
SH「落ち着け、君はよくやっている。」
シャーロックはコートを着ます。

SH「それに。」
JW「それに?」
SH「君はそこに座ってテレビを見てもいいんだ。」
JW「何、君は僕に一緒に行ってほしいのか?」
SH「僕は外出する時は同伴者がいたほうがいいんだ。声に出して話せば良い考えも浮かぶ。
頭蓋骨を連れていくと注目を浴びてしまうんだ。だから・・・」
※ここの会話、素直に言えないシャーロックの気持ちを早くも汲み取ってるジョンと、
ジョンが断らないってわかってて言ってるシャーロックな感じで。
お互い探り合ってるのかもしれないですね。


SH「何か問題が?」
JW「ああ、ドノヴァンだ。」
SH「彼女が何?」
JW「彼女が言ったんだよ。君はこういう事に興奮する、楽しんでるって。」
SH「僕は「危険」だとも言った。だけど君は戻ってきた。」
シャーロックが部屋から出ます。
ジョンは少し考えてから「Damn it!」と立ち上がります。

続きます。


10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは (Sih)
2015-04-03 00:46:33
dicoさん、こんばんは

このシーンの2人のやりとりは、何度観ても良いですね!
大好きな場面です。

TIG、まだ観れてなくて。。(泣)
ここも一応 東京都なはずなんですけど。。。
近所では、古い いわゆる映画館でしかやってなくて
背の低い私は、前に男性が座ってしまわれると、もうアウトなので
ちょっと遠出して、観ようと思ってます。

新しいシネコンって、本当にありがたいですよ。
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Unknown (lucky cat)
2015-04-03 18:34:48
月とシャーロックは絵的に最高ですねー。画像を載せて頂いたのでゆっくり観賞できます。パイロット版の方がもうちょっとアップで時間も使ってたと思いますが、なんか切ない感じて胸キュンものでした(>_
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Re.こんばんは (dico)
2015-04-04 14:59:39
Sihさん
こんにちは!

この場面も本当に良いですよね~
ピンクはどの会話もステキで私も大好きですが、ここのやりとりは秀逸です。

TIG、そうなんですね。
実は私もまだアメリカンスナイパー見れてないんです(涙)
確かに古い映画館は前の席の人が男性だと見えなくなってしまいますよね。
そう思うと最近の映画館はちゃんと工夫してあるんですね。
無事に観れるといいですね、また感想などお待ちしています!
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Re.Unknown (dico)
2015-04-04 15:48:20
lucky catさん
こんにちは。
月とシャーロックは本当にステキですよね。さすが夜の生き物。
そうそう、パイロット版のほうがじっくりと描いてましたよね、マイクロフト登場のほうに割かれちゃったんでしょうね。
何だかまたパイロット版も見たくなってきました~

ところで、
gooブログのコメントで( ) と >< の顔文字を使うとなぜかなぜかそれ以降の文章が消えてしまうんです。
バグなんでしょうかね。この顔だけなんですけどね。
以前私も消えてしまったことがあるので、お知らせしておきますね。
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噛み合ってない…(笑) (Misty)
2015-04-04 21:49:28
ここのシャーロック、ホントにわが道を行ってて、ジョンは振り回されてる感じですが、テンポが良くてグイグイ引き込まれてしまいますよね~

Γパニックだ!」と言ってパタンとス―ツケ―スを閉じる時の身のこなしが、すごく好きなんです。ちょっとマジシャンみたいなイメージかも?

この前dicoさんがおっしゃっていたのと、多分同じかな~と思うのですが、モファットさんのS4に関するインタビュー読んだのですが…一体何が起こるのか想像つきません~(涙)それにしても、S3がgolden daysとか言ってませんでしたか…?あれのどこが…?またモファットさんの冗談なんでしょうかね~

私にとってのgolden daysはS1かな~とか…つい思ってしまいました。
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Re.噛み合ってない…(笑) (dico)
2015-04-05 17:39:12
Mistyさん
再びこんばんは~

ピンクのテンポの良さは本当にスゴイですよ。
会話もよく考えられてるし、何度観ても飽きないですね。

パニックだのシャーロックの身のこなし、私も大好きです。
マジシャン、なるほどー。無駄のない動きをしますよね。

モファットさんのインタビュー、そうそう、それです!
Golden Daysは、どこが?お前の目は節穴か?と突っ込みたくなりましたよ。神なのに(笑)
私も!私もS1が一番ゴールデンなんじゃないかと思いました。
やっぱりそう思いますよ~
冗談ならいいのですが、本気で言ってそうで悲しいです。
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Unknown (lucky cat)
2015-04-05 22:32:42
顔文字のご指摘ありがとうございます。なんか消えてるなーとは思ったんですが…
映画のシリーズものや連載漫画など見ててもおもうのですが、やはり最初の作品というのが、作者の思い入れというか、表現したいという純粋な気持ちが1番表れてて、振り返ってみると最初が一番おもしろかったなーと思うことが多いです。ハマった勢いでここまで見続けてきて、もちろんこれからも見るとおもいますが、何の予備知識もなくstudy in pinkを見てしまったあの時の感動を越えることはもう、多分ないのです。
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Re.Unknown (dico)
2015-04-06 19:47:11
lucky catさん
こんばんは。

もう本当にその通りです。
映画でもなんでも1作目が一番面白いですし、
何より何の予備知識もなく見た時の感動を超える事は難しいのでしょうね。
制作側もそれをわかっているからこそ、
1作目を超えようと頑張りすぎて残念な方向に向かってしまう事も多々あるような気がします。

ピンクもまさしくそうでしたよ、私も。
何気なく見ていただけにびっくりしました。

Sherlockはどこに向かうのか一抹の不安もありますが、暴走だけはしないでほしいなーと思ったりしています。
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無題 (マラカイト)
2015-04-23 11:08:10
そこかしこにdicoさんの見どころコメントがあって
その気持ちが一緒なのでうれしくなってしまいました。
この部屋でのシャーロックのいろいろな動きや心情の表現が
すごく素適なんですよね。
それは、病的な性格も会話の噛み合わない状況もあるのに
ほんの少し相手に打ち解けようと努力する姿で打ち消されてしまう。
かわいいな。こいつ。
しかも美的でかっこいい・・・クソ生意気なのにね。


頭蓋骨の使い方とかテキストメールの表現が日本語表記と少しちがってて
新しい発見もできました。

自分だけでは見つけられなかった事柄が振り返ることで見えてくる
他の人のコメントとかも参考になって楽しいですね。

しかし、ベネさん美しいなぁ~
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Re.無題 (dico)
2015-04-23 22:10:03
マラカイトさん
こんばんは!
コメント、本当ですか?わーい、嬉しいです!
いつも余計な事ばかり書いているのでそう言っていただけて安心しましたよ。

もう「かわいいな、こいつ」ですべてを言い表してくださいましたね~。
もう本当にこれに尽きちゃいますよ!
しかも美的、うんうん、そうなんですよねー。
もう何度でも言っちゃいますが、現代版シャーロックはベネさんをおいて他にはいないですよ。

私もコメントでいろいろな話や気づかなかった事など聞けて本当に楽しいですし、
マラカイトさんの表現も大好きです。
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