【トムラウシ公園】
久し振りに本格的な足慣らしにどこに行こうかと考えて、歩けば良いだけのトムラウシ山に行くことにしました。体調次第でできればヒサゴ沼から、一昨年夏に行った化雲岳につなげられたら良いなと思い、1泊目をヒサゴ沼を目標としました。ヒサゴ沼に到達できない場合を考えてテント持参とします。
出発が遅れて、朝7時過ぎに短縮登山道から出発します。太陽が刺して天気は良いのですが登山道は直ぐに泥道が現れます。先日の23日に北海道を抜けた台風15号以降も天気は良くなかったので水が抜けていないようです。行けども行けども泥道は続き、ひどい所では、まともに泥に入ると「くるぶし」以上浸かってしまう程のドロドロです。連休最終日の昨日の泥に浸かった足跡も沢山残っています。
「カムイ天上」の標識を過ぎても状況は変わらず、新道分岐から先は泥道はますますひどくなります。登りの道は緩やかなのですが、道幅一杯の泥を避けて道の端を歩こうと「へつり漕ぎ」状態を次々強いられます。もう嫌になってきます。
新道の中間点付近からようやく展望が開けて十勝連峰も見えて気分が明るくなります。新道は最後に一気に100m降下して「コマドリ沢分岐点」に近づきます。ここでは清らかな気持ちの良い水が流れていました。
次の登りのガレ場では、久々にナキウサギの鳴き声が聞こえてきました。ふと声の方向に顔を向けると岩の上にチョコンと乗って鳴いているエゾナキウサギの姿を初めて見つけました。暫く見とれていましたが、動きそうもなかったので急いでデジカメを取り出しますが、液晶画面が暗くて適当に撮らざるを得ませんでした。ちゃんと写っているか帰ってからの楽しみとなりました。
前トム平を越えて「日本庭園」が見え始める頃には前方のトムラウシ山の上部は雲の中です。ガスの中を山頂経由で登っても面白く無いので帰路に登る事にし、ガスの中を「南沼テントサイト」に向かいます。テントサイトを超えた辺から、いきなり雹(ヒョウ)がパラパラ降ってきました。
雹なので帽子を被っていれば大丈夫だろうと思っていたら、気温が高い性か雹は直ぐに融けて、衣服が濡れ始めます。風は余り無く寒くないのでそのまま進みます。ガスのためにガレバのペンキのガイドが判り難いので慎重に進みます。その内、トレッキングシューズの右足が恐れていた通り、ポリウレタンの劣化でソールがはがれ始めて、かかとがパッコンパッコンし始めました。取り敢えずテーピングテープで応急手当で止めます。
その内、16時過ぎに、どうやら道を間違えて進んでしまった事に気付き引き返します。1時間弱ほどのロスしてしまい、時間も遅くなって薄暗くなり始めたのですが「ヒサゴ沼」に進むか、水は5リットル持っているので「南沼テントサイト」に戻ってテントを張るか、避難小屋の快適さを求めるか迷いますが、ヘッドランプを点けても前進する事にしました。
ルートを間違った地点を捜すのはGPSが頼りです。その先もGPSを駆使して、三日月の微かな明かりが感じられる程度の暗闇とガスの中を進みます。靴は応急のテーピングテープでは思ったほど長持ちせず、いつの間にか踵がパッコンパッコン状態に戻ります。
久し振りの長時間行動となってしまったので、最後はあちこちの筋肉が攣り始めました。疲れは余り感じないのですが、膝をかばってストックに頼っている事が多かったので、手の指まで攣ります。騙し騙しながら19時過ぎに、ようやくヒサゴ沼避難小屋に着けました。最後は左足も「かかとのソール」が剥がれ始め、右足は靴底が全面的にソールが剥がれてしまい、散々でした。
小屋は予想通り誰も居らず、独り占めでした。靴の修理は靴が乾いた後の、明日朝に接着剤とテーピングテープで行うことにします。水は雪渓の所で取れるので、先ずはたっぷり飲み物を作り、夕餉に入ります。バーボンでチビリチビリゆっくり夜長を楽しみました。
【短縮登山口から駐車場方向を振り返る】
【泥道が始まります】
【トムラウシ温泉分岐】
【道の端をへつるしかない】
【下部の「新道」分岐の標識】
【もうエエ加減にして欲しい(-_-;)】
【ようやく展望が出始めます】
【紅葉が始まっています】
【初めての花】
【上部「新道分岐点」は草が生い茂って分かり難くなっている】
【コマドリ沢分岐点】
【清らかな水が流れていました】
【少し登って「コマドリ沢分岐」方面を振り返る】
【ガレ場に入りました】
【あちこちからナキウサギの声が聞こえます】
【初めてナキウサギの姿を見られて嬉しくなります】
【前トム平に到着】
【途中、登山道横にテン場らしきスペースが1箇所現れました】
【トムラウシ山方面は上部が雲に覆われています】
【トムラウシ公園が見えました。一旦トムラウシ公園に下ります】
【道を間違えたポイント(翌日確認のため撮影した)◯方向が正しく、
×方向が間違い。当日ガスで◯方向の分岐点で◯方向のガイドが
見えませんでした。
この撮影ポイントから見れば、上部のトレースは判りますが、当日
はガスで見えず、×方向にくっきりとした道があったので何も考えず
進んでしまいました。
翌日撮影した時でも、分岐点まで来てしまうと◯印方向の目印や
トレースは見えないので、ガスれば×方向に行き易いのが確認で
きました。
(写真をクリックすると元の写真が別ウィンドウで現れます)】
【本日のコース(天沼手前で道を間違えました)】
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