明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



江戸川乱歩の『屋根裏の散歩者』『白昼夢』『人間椅子』はかつて世田谷文学館でやったものの再演である。何カットかの入れ替えと、スライドの切り替えのタイミングを前日にチエックを済ませていたが、「貝の穴に河童の居る事は」義太夫のお二人とのリハーサルはやらずじまい。開演数時間前に、先にみえた竹本越孝さんと原稿をチエック。今回全文ではなく妙録である、故に原作者の泉鏡花の創作意図を損なうことだけは避けたかったので、義太夫のお二人には無理を聞いていただいた。画像は事前に、順番にパソコンに入れてあったが、そのままではバランスが取れず、画像の差し替えなど、時間との勝負である。来場いただいた飯沢耕太郎さん、エレベーターでお会いした坂崎重盛さんと、かろうじて挨拶ができた程度で、いったりきたりの間、旧知の方々と目礼程度で失礼させていただいた。リハーサルの後本番。舞台袖で私がスライドを操作する。第一部、朗読の田中完さん、ピアノの嶋津健一さんは念入りなリハーサルを済ませて望んだ、とは聞いていたが、解釈、迫力、初演とは別物の素晴らしさで、拡大されたスクリーン画像を見上げながら唖然。2部の『貝の穴に河童の居る事』は、古典芸能には疎い私ではあるが、本日来場した方だけが味わえた、ユニークな作品になったのは間違いないだろう。途中私の切り替えミスがあったが、それさえなければ鏡花にこそ見せたかった。終演後、個展会場に戻り、鈴木邦男さんと三島の前で記念写真。 本日は結果的に補助椅子まで必要になった。ご来場いただいた皆様有り難うございました。個展も残り二日となった。

『特別展 深川の人形作家 石塚公昭の世界』

フェイスブック『石塚公昭の世界』

 特別展『百年目に出会う 夏目漱石展』神奈川近代文学館 漱石像出品

『タウン誌深川』“常連席にて日が暮れる”第5回



コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )


« 12日目 14日目 »
 
コメント
 
 
 
見ました! (マツカワ)
2016-05-07 19:57:54
東北の寒村から!は~るばる来たぜ東京ぅ~♪ウルトラ方向音痴の私にとって江戸は大鬼門!東京が怖い!
しかし行かねば先生の展覧会が見れない!大決心の田舎者突撃隊でした。。。
使うの3回目の西瓜!改札で思わず「開けゴマ!」と脂汗の独り言ヒョエ~
あぁ~でも行って良かった!タルホが!乱歩が!銀河鉄道に轢かれて死にたい☆ツラに出さねど大興奮
しかも、音もなく石塚公昭様が!こ…これは幻?正気を取り戻して振り向くと「居ない…」エエエ~
でもまさか?東京オリンピック前生まれで皺も白髪も全然ない、霊?いや生きてるし…生霊?
もし、先生が年をとらないとするとすると、きっとまだ作っていない亡者が「私を造るまで
オマエは死なせんぞ~」とゾロゾロと背後霊大集団で先生を取り巻いているのではないでしょうか


 
 
 
ご無沙汰しています (石塚)
2016-05-08 07:42:07
最近はこちらでコメントいただくこともなく、危なく見逃すところでした。ご来場有り難うございます。さる方面では苦労が足りないのでは、といわれますが、集中すると座りっぱなしで体重増加。さすがに苦しくなってきました(笑
 
 
 
ありがとうございます<(_ _)> (マツカワ)
2016-05-08 18:55:54
何年間かがゴッソリ抜け落ちていたかのようで…
何気にネットで見つけ(何やってたんですかね)飛んで行きました
いやバスと電車ですが(^_^.)往復移動時間10時間東京滞在3時間(バカなんでしょうか)
河童の本も文章が良く解らない…(やっぱりバカだから)写真だけがただただ面白い
体重増加なんて健康ならいいんです。先生はいろんな意味で巨人なんですから
昨年バイト先の公民館に深川資料館の人が来て資料整理に来てその存在を知ったのですが
その時は正直貰ったパンフを見て「まぁ一生行かないだろうけどね~」と思いましたが
案外早く行くことになり驚きです。素晴らしい時間をありがとうございました。田舎の退屈な
生活も先生の濃ゆいおかずのおかげで暫く楽しめそうです。今後も応援しています(*^_^*)

 
 
 
今後とも (石塚)
2016-05-12 07:54:41
宜しくお願いします。確かに鏡花作品はややこしい部分がありますね。けっこう手こずりました。
 
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。