明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



幼い頃から伝記、人物伝が大好物で、夏休みなど図書室から本を出来るだけ借り出し、隣家のいちじくの木の木陰の縁台で本を読み耽ったものである。まあ当時の小学校の図書室の伝記などというと戦前からの嘘っぱちが多い訳だが、見てきたように書いてあるので、現場を見た人が書いていると思い込んでいた。もう目も悪いし、制作に関係のない本は買わない読まないことにしているけれど、この期に及んで、未だに人物伝の類は読んでいる。人物を作る時、ビジュアルイメージの重要性は実は氷山の先っぽくらいといっても良い。 小四の時に読んだ一休禅師を今作ることにより明らかになることがあるかもしれず、それほどインパクトがある人物だが、その風狂僧一休が尊敬したという禅僧がいる。師から悟りを得たことを認可された後、師の命で、橋の下で二十年乞食をしたという。四十二年人物を作って来た私に、これは第一級の人物の予感。



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