明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



来月4月4日(土)~5月24日(日)の神奈川近代文学館の『没後50年 谷崎潤一郎展』に出品する谷崎像はすでに搬入されている。あれだけ放っておいたのに、居なくなったとたん、ああしたいこうしたいとアイデイアが浮かんでくるのだから勝手なものである。中学生のときにハマッタ谷崎は授業中も読んでいたが、本日、久しぶりに目にした中学時代のアルバムを見て、当時転校してきた“ナオミ”ちゃんと数十年ぶりに。 谷崎展には身体が不自由になった谷崎が愛用した、指が露出した手袋が出品されるそうである。谷崎に『瘋癲老人』を演じてもらう場合は必要であろう。目に焼き付けてこなければならない。 永井荷風を制作したとき、荷風が全財産を入れて持ち歩いたバッグを持たせたが、実物は私の小学生時代の上履きを入れた草履袋のような質感で、青緑という意外な色をしていた。この辺りにこだわっておくことは必要で、何かしら必ず違ってくる。

本日の1カット。

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