古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十八章 潮御崎神社・古記録その二十九

2013年07月12日 07時16分22秒 | 古文書の初歩

 

潮御崎神社古記録「乍恐口上」第八ページ、上の一~二行目

解読 一、先年より御崎前ニ而海中江若人者ま里申

    候得者潮くるい漁事も無之与申傳ニ而御座候。仍之

読み 一つ、先年より御崎前にて海中へ若人はまり申し

    候得ば、潮くるい漁事もこれ無くと申し伝えにて御座候。之に仍って

解説 何故か文字が大きくなり、体裁が悪くなりました。ご辛抱下さい。 一つ書きの第十項目。 「先年より」・・・「より」は合成文字です。 「御崎前」・・・この「御崎」『みさき』は潮岬の「岬」ではなく、御崎神社の事と思われます。明治二年まで「潮見の端『しおみのはな』」と言う、現在潮岬灯台の有る場所に建てられていました。ここは正面・左右に太平洋を見渡す位置で、「御崎前」とは、御崎神社前の(左右も含む)太平洋=熊野灘の事と解釈します。 「ニ而」・・・にて。 「若人」・・・「若」が少し分かりにくい。 次は変体仮名で「者ま里」・・・はまり。 最後は「申」。 二行目始めは「候得者」・・・そうらえば。 「潮」は「潮流」の事。次は「くるい」・・・狂い。「狂う」は正常でなくなる事。若い漁師が誤って海へ落ちると、潮の流れが変わる。 「漁事」・・・漁をする事。魚を釣り上げる事。「漁獲」。 次も分かりにくいですが、「無之与」・・・これ無しと。漁獲も無くなるとの。 「申傳」・・・申し伝え。 「ニ而御座候」・・・との言い伝えにございます。 最後は小さく書いているので、読むのは無理ですが、「仍之」と書いています。「之に仍って」。「之に依って。


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