古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十九章 山火事に付き願口上控 その二十三

2013年10月30日 07時21分31秒 | 古文書の初歩

 

「霞ヶ谷山火事ニ付願口上控」第八頁、上の四、五、六行目

 

解読 直ク様田并浦江も過急ニ 人足差遣し当村江

    火之防キニ参り呉候様ニ

 

読み 直ぐ様田並浦へも過急に 人足差し遣わし当村へ

    火の防ぎに参り呉れ候様に

 

解説 「直ク様」・・・すぐさま。直ちに。直ぐに。 「田并浦」・・・「并」は「並」の旧字体です。江戸時代は、海沿いの地域が「田並浦」で、北の山側が「田並上村」で、二つの村でした。明治二十二年に合併して「田並村」となりました。 「過急ニ」・・・『かきゅうに』。大急ぎで。熟語としては「火急」が正しい。 「人足差遣し」・・・使いの者を差し向けて。 「当村江」・・・当田並上村へ。 「火の防キニ」・・・『火の防ぎに』。防火の為に。 「参り呉候様ニ」・・・来てくれる様に。「呉」の次に小さく「候」が有ります。「様」の崩し方は、「故」とか「処」などよく似た形になります。


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