「霞ヶ谷山火事ニ付願口上控」第八頁、上の四、五、六行目
解読 直ク様田并浦江も過急ニ 人足差遣し当村江
火之防キニ参り呉候様ニ
読み 直ぐ様田並浦へも過急に 人足差し遣わし当村へ
火の防ぎに参り呉れ候様に
解説 「直ク様」・・・すぐさま。直ちに。直ぐに。 「田并浦」・・・「并」は「並」の旧字体です。江戸時代は、海沿いの地域が「田並浦」で、北の山側が「田並上村」で、二つの村でした。明治二十二年に合併して「田並村」となりました。 「過急ニ」・・・『かきゅうに』。大急ぎで。熟語としては「火急」が正しい。 「人足差遣し」・・・使いの者を差し向けて。 「当村江」・・・当田並上村へ。 「火の防キニ」・・・『火の防ぎに』。防火の為に。 「参り呉候様ニ」・・・来てくれる様に。「呉」の次に小さく「候」が有ります。「様」の崩し方は、「故」とか「処」などよく似た形になります。
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